カナディア CL-41 カナディア CL-41の概要

カナディア CL-41

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/21 02:51 UTC 版)

カナダ空軍の曲技飛行隊「スノーバーズ」のCT-114

概要

カナディア社の自社資金により開発が進められ、試作初号機は1960年1月13日に初飛行した。翌年9月にはカナダ空軍CT-114の名称で190機の導入を決め、1963年から1966年にかけて引き渡しが行われた。

並列複座式のコックピットとT字尾翼を採用しているのが外見の特徴で、主翼は低翼配置の直線翼。エンジンはゼネラル・エレクトリック J85ターボジェットエンジンライセンス生産型を1基搭載している。主翼下にハードポイントを装備し武装可能とした兵器訓練/軽攻撃機型CL-41Gも存在する。

カナダ空軍では運用中に何度か近代化改修を加えられたが、CT-155 ホークCT-156 ハーヴァードIIの配備により2000年に練習機としての運用を終了、現在は曲技飛行隊「スノーバーズ」で運用されているのみとなっている。スノーバーズのCT-114は、1機が2020年5月17日にカムループスで墜落事故を起こした。吸気口に鳥を吸い込んだため機体を飛行場に戻そうとして失速したのが原因で、パイロット2名は脱出したが、射出座席が正常に作動せず殉職した。スノーバーズのCT-114は、2030年までの運用するための近代化改修が予定されている[1]

カナダ以外ではマレーシアがCL-41Gを20機導入し、スズメバチを意味するテブアン(Tebuan)という愛称を付けた。こちらも1980年代半ばに退役している。

スペック(CL-41G)

  • 全長:9.75 m
  • 全幅:11.13 m
  • 全高:2.76 m
  • 翼面積:20.44 m2
  • 空虚重量:2,402 kg
  • 最大離陸重量:5,120 kg
  • エンジン:オレンダ J85-CAN-J4 ターボジェットエンジン(13.12 kN) ×1
  • 最高速度:755 km/h(高度28,500 ft)
  • 航続距離:2,157 km
  • 実用上昇限度:12,860 m
  • 武装:主翼下6箇所のハードポイントに爆弾ロケット弾機銃ポッドなど最大1,814 kg

参考文献

  1. ^ 井上孝司「航空最新ニュース・海外軍事航空 スノーバーズの墜落事故 調査が完了」『航空ファン』通巻822号(2021年6月号)文林堂 P.115

関連項目




「カナディア CL-41」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カナディア CL-41」の関連用語

カナディア CL-41のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カナディア CL-41のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカナディア CL-41 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS