可算コンパクト空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/04 13:58 UTC 版)
位相空間 X が可算コンパクト空間(英: Countably compact space)であるとは、任意の可算開被覆が有限部分被覆を持つことをいう。即ち、
を満たす任意の可算開集合族 に対しある有限部分族 が存在して、
が成り立つことをいう。定義より任意のコンパクト空間は可算コンパクト空間でもある。
同値な定義
- X の任意の点列は X に集積点を持つ。
性質
- 可算コンパクト空間は極限点コンパクトである。この逆は必ずしも成り立たないが、T1空間ではこの両者は同値となる。
- 2つの可算コンパクト空間の直積は必ずしも可算コンパクトではない。それに対し任意個のコンパクト空間の直積はまたコンパクト空間となる(チコノフの定理)。
例
- 任意のコンパクト空間は可算コンパクトである。
- 最小の非可算順序数 ω1 に順序位相を入れたものは可算コンパクトだがコンパクトでない空間の例になっている。
関連項目
参考文献
- Lynn Arthur Steen, J. Arthur Seebach Jr. (1995). Counterexamples in Topology (Dover Books on Mathematics) (New ed.). Dover Publications. ISBN 978-0486687353.
- James Munkres (1999). Topology (2nd ed.). Prentice Hall. ISBN 0-13-181629-2.
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