クラッチピストン
湿式多板クラッチを内蔵したドラムのなかにあって、ピストン室の油圧を受けてクラッチの締結と解放を行う。クラッチピストンには、外周の近くにドリフトオンボール(約5mm)がある。これはピストン室にたまったオイルによる遠心力油圧を抜くためにあり、ピストン油圧が解放されるとテーパーコーンの中心にあるボールが斜面を転がるので、中心部の穴からピストン室にたまったオイルが抜ける。しかしテーパーコーン角度に精度が必要とされ、残留オイルで遠心力油圧の影響は残るため、最近はその遠心力油圧を相殺するタイプが採用されている。ボールを廃止し、締結と解放に働く2つのピストン室を設けて相殺している。
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