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徐陵

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 23:35 UTC 版)

徐 陵(じょ りょう、507年 - 583年)は、南朝梁からにかけての文学者政治家は孝穆。本貫東海郡郯県徐摛の子で、徐徳言の祖父。

一代文宗

父の徐摛、庾肩吾庾信父子とともに、皇太子蕭綱(後の簡文帝)配下の文人として活躍し、「徐庾体」という艶麗な詩風を確立した。侯景の乱の混乱により、一時期北朝の東魏北斉に抑留されたが、後に江南に帰り、陳でも文壇の大御所的存在として「一代の文宗」と称えられた。詩集『玉台新詠』は、皇太子蕭綱の命により徐陵が編纂したとされ、その序文は六朝時代駢文の傑作として名高い。

生涯

幼少の頃から聡明で、8歳で文章を綴り、12歳で『荘子』『老子』に通暁し、長じてからは史書を博覧し、弁舌にも巧みであったという。

普通2年(521年)、父の徐摛が梁の武帝の三男の晋安王蕭綱の諮議参軍となると、徐陵も蕭綱の幕府に招かれ参寧蛮府軍事となる。中大通3年(531年)、蕭綱が皇太子に立てられると、庾信とともに東宮の抄選学士となり、宮体詩の作者として梁の宮廷で活躍した。その後、通直散騎侍郎や南平王蕭恪・湘東王蕭繹(後の元帝)の参軍を務めた。

太清2年(548年)、通直散騎常侍を兼任し、東魏への使者として首都のに赴き、東魏の朝廷で大いに歓待された。だが同年に起きた侯景の乱によって南朝梁が戦乱に見舞われると、徐陵は帰国することができなくなり、東魏とその禅譲を受けた北斉で、数年間軟禁状態に置かれることになった。

承聖3年(554年)、江陵にいた梁の元帝が西魏によって殺され、傀儡政権の後梁が建てられると、翌紹泰元年(555年)、北斉はそれに対抗するために、梁の皇族である蕭淵明を自らの軍とともに皇帝として、建康にいた王僧弁のもとに送り込み、徐陵もそれに随行した。蕭淵明を迎え入れた王僧弁は徐陵を厚遇し、尚書吏部郎に任じて詔勅の起草を担当させた。王僧弁が陳霸先によって殺されると、徐陵は王僧弁配下の将であった任約のもとに奔った。任約が敗北すると陳霸先に許され、貞威将軍・尚書左丞に任じられた。翌紹泰2年(556年)には再び北斉に使者として派遣された。

永定元年(557年)、陳が建国されると、もとの官位に散騎常侍を加えられた。文帝が即位すると、太府卿・散騎常侍・御史中丞・吏部尚書などを歴任し、宣帝の時代には、尚書左僕射となり、建昌県侯に封じられた。徐陵は老齢を理由に、しばしば宣帝に致仕を願い出たが、そのたびに慰留された。後主が即位すると、左光禄大夫・太子少傅に移った。至徳元年(583年)に死去。享年77、は章。

徐陵は文才に優れ、梁陳交替時の禅譲文や陳朝の重大な国家文書は、みな彼の手によって書かれた。度量が広く、「一代の文宗」と称えられるようになっても、人に驕ることなく、後進の文人たちに対しても丁寧に応対したという。

子女

伝記資料

評伝

  • 吉川忠夫「徐陵-南朝貴族の悲劇」-『侯景の乱始末記 南朝貴族社会の命運』第2章。新版・志学社選書、2019年[2]

脚注

  1. ^ 『六朝詩人傳』興膳宏編(大修館書店、2000年)、原典の編訳解説
  2. ^ 旧版は中公新書、1974年

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