TUIによる売却
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 17:30 UTC 版)
2008年3月、親会社のTUI AGは中核業務の旅行業に専念するため、コンテナ船部門のハパックロイドを切り離すことを決めた。ハパックロイドの買収には、地元ハンブルクの金融機関M・M・ヴァールブルク&COやスイスの運送会社Kuehne + Nagelなどからなるグループ、シンガポールのネプチューン・オリエント・ラインズ(NOL)、デンマークのA.P. モラー・マースク、香港のOOCLなどが関心を示した。その後の入札でハンブルクのグループとシンガポールのNOLが残ったが、NOLが世界金融危機などの影響を懸念して身を引いたため、TUI AGとハンブルク・グループが話し合い、ハパックロイドはアルベルト・バリーン・コンソーシアム(Konsortium Albert Ballin, Kuehne + Nagelやヴァールブルクなどからなる)が100%買収すること、ただしハパックロイド・クルーズはTUIグループに残ることなどが決定された。その後の金融危機の悪化でアルベルト・バリーン・コンソーシアムは56.7%のみを買収し、TUI AGが43.3%を持ち続けハパックロイドに財政を支援し続けることになった。貨物輸送の落ち込みで、ハパックロイドにもドイツ政府の支援が行われた。 2012年にはハンブルク市政府が議会の決定によりハパックロイドの持ち分の買い増しを決定し、ハパックロイドの最大のオーナーはハンブルク市政府(39.6%)となった 。一方で、多額の資金援助を必要とするハパックロイドの所有をめぐってTUI AGとアルベルト・バリーン・コンソーシアムの間で話し合いが行われ、結局2013年にアルベルト・バリーン・コンソーシアムは解散した。
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