TRS-4Dとは? わかりやすく解説

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TRS-4D

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/04 10:08 UTC 版)

TRS-4D
種別 3次元レーダー
開発・運用史
開発国 ドイツ
就役年 2019年
送信機
形式 窒化ガリウム(GaN)半導体素子
周波数 Cバンド
アンテナ
形式 アクティブ・フェーズドアレイ(AESA)
方位角 全周360度
仰俯角 -2° - +70°
探知性能
探知距離 最大250 km
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TRS-4Dは、ドイツヘンゾルト[注 1]の艦載用3次元レーダーアメリカ海軍ではAN/SPS-80として制式化している[1]

設計

本機の動作周波数はCバンドで、窒化ガリウム(GaN)半導体素子を用いたアクティブ・フェーズドアレイ・アンテナ(AESAアンテナ)を用いている[1]

アンテナの実装方式としては、4面を固定式に設置する方式(Fixed Panel)と、1面を回転式に設置する方式(Rotator)とがある[1]。どちらも、最大探知距離は250 km、また小型水上目標に対する追尾距離は14 kmで変わらないが、戦闘機大の空中目標に対する追尾距離は、固定式では110 kmなのに対して回転式では100 kmとされている[2][3]。また追尾可能目標数も、固定式では1,500個なのに対して回転式では1,000個とされている[2][3]。外洋ばかりでなく、目標が輻輳する沿海域でも威力を発揮し、無人航空機ミサイル、潜望鏡のような小型目標にも対処可能である[1]2013年末には北海バルト海で数週間にわたる試験が実施され、高性能を発揮したと伝えられる[1]

採用国と搭載艦

 アメリカ海軍

 チリ海軍

 ドイツ海軍

 ブラジル海軍

  • タマンダーレ級フリゲート英語版

脚注

注釈

  1. ^ 当初はEADSディフェンス・アンド・セキュリティ、2010年にカシディアン、2014年にエアバス・ディフェンス・アンド・スペースと変遷したのち、2017年に投資会社であるコールバーグ・クラビス・ロバーツに売却されて、ドイツ連邦政府やレオナルド S.p.Aなども出資したヘンゾルト社となった。

出典

  1. ^ a b c d e 多田 2021.
  2. ^ a b TRS-4D Rotator”. hensoldt.net. 2021年11月13日閲覧。
  3. ^ a b TRS-4D Fixed Panel”. hensoldt.net. 2021年11月13日閲覧。

参考文献

関連項目

  • FCS-3A - 日本製の多機能レーダー。本機と同様、GaN素子によるAESAアンテナを用いたCバンドのレーダーである。



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