ロビンソン環化反応とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 化学 > 化学反応 > 反応 > ロビンソン環化反応の意味・解説 

ロビンソン環化反応

(Robinson annulation から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/10 16:36 UTC 版)

ロビンソン環化反応(ロビンソンかんかはんのう、Robinson annulation)は、カルボニル化合物とα,β-不飽和ケトンが、または塩基触媒として反応し、6員環のα,β-不飽和ケトンが生成する反応のことである。1935年ロバート・ロビンソンらによって報告された。 この反応は、縮環した6員環を含むステロイドテルペノイドの合成に重要な反応である。

The Robinson annulation

反応機構

反応の機構は、カルボニル化合物から生成したエノラートがα,β-不飽和ケトンにマイケル付加し、1,5-ジカルボニル化合物が得られ、これが分子内アルドール縮合することにより、最終生成物の6員環のα,β-不飽和ケトンが生成するというものである。

Robinson Annulation Mechanism

生成する化合物が複数予想される場合、マイケル付加もアルドール縮合も平衡反応であるため、最も熱力学的に安定した化合物が主生成物となる。

α,β-不飽和ケトンの中には、メチルビニルケトンのように、酸や塩基によって重合しやすいものもあるため、系内で徐々にα,β-不飽和ケトンに変化する基質や、重合を防ぐような保護基を導入した基質を使用して反応を行なう改良法も知られている。

英語においては単独の6員環を合成する場合をRobinson annulation、すでにある環に6員環を縮環させる場合をRobinson annelationとして区別する場合がある。

応用

α,β-不飽和ケトンの代わりに1,3-ジクロロ-シス-2-ブテンをカルボニル化合物と反応させ、6員環のα,β-不飽和ケトンを得る反応はWichterle 反応と呼ばれる。

Wichterle reaction




ロビンソン環化反応と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ロビンソン環化反応」の関連用語

ロビンソン環化反応のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ロビンソン環化反応のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのロビンソン環化反応 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS