NGC 4151とは? わかりやすく解説

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NGC 4151

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/15 09:51 UTC 版)

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NGC 4151
NGC 4151
星座 りょうけん座
視等級 (V) 11.5[1]
視直径 6.3′ × 4.5′[1]
分類 (R')SAB(rs)ab,[1] Sy1[2]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  12h 10m 32.579s[1]
赤緯 (Dec, δ) +39° 24′ 20.63″[1]
赤方偏移 0.003262[2]
視線速度 (Rv) 995 ± 3 km/s[1]
距離 6200万光年[3]
(1900万パーセク)
別名称
別名称
UGC 7166, PGC 38739, 2MASS J12103258+3924210[1]
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NGC 4151は、りょうけん座の領域にあり、地球から6200万光年離れた位置にある中間渦巻銀河である[3]。1787年3月17日にウィリアム・ハーシェルによって発見された[4]。この銀河は、1943年にカール・セイファートが著し、「セイファート銀河」という言葉が生まれる元となった論文に書かれた2つの銀河のうちの1つで、活動的な超大質量ブラックホールを持つ銀河の中で最も近いものの1つである。中心の超大質量ブラックホールは、4000万太陽質量と1000万太陽質量の2つのブラックホールが15.8年おきに互いに周回していると推測されている[5]

その見かけから、NGC 4151のことを「Eye of Sauron」[注 1]というニックネームで呼ぶ天文学者もいる[3]

X線源

NGC 4151. X線(青)視覚データ(HII領域)(黄色)電波観測(赤)

1970年にNASAX線天文衛星ウフルは、誤差範囲が0.56deg2あるものの、この銀河から来たX線を検出した[6]。しかし、これについては議論があり、とかげ座BL型天体の1E 1207.9 +3945を検出したのかどうかが問題点である。HEAO-1はX線源を1H 1210+393と検知している[7]。見かけの位置は一致するもののウフルの誤差範囲とは離れている。

X線の放出については2つの可能性が挙げられている[8]

  • 25000年前に急成長したブラックホールに物質が落ちる時、光を放出してガス中の原子がイオン化して電子が取れ、再結合する際に、X線を放射する。
  • ブラックホールの降着円盤中で摩擦により起こるエネルギーでガスが高温になり、その際にX線が放射される。

脚注

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注釈

  1. ^ サウロンの目」を意味する

出典

  1. ^ a b c d e f g Results for NGC 4151”. NASA/IPAC Extragalactic Database. 2019年9月19日閲覧。
  2. ^ a b NGC 4151”. 2014年6月6日閲覧。
  3. ^ a b c W. M. Keck Observatory (2014年11月26日). “‘Eye of Sauron’ Provides New Way of Measuring Distances to Galaxies”. W. M. Keck Observatory. 2014年11月27日閲覧。
  4. ^ C. K. Seyfert (1943). “Nuclear Emission in Spiral Nebulae”. Astrophysical Journal 97: 28-40. Bibcode1943ApJ....97...28S. doi:10.1086/144488. 
  5. ^ Bon; Jovanović; Marziani; Shapovalova et al. (2012). “The First Spectroscopically Resolved Sub-parsec Orbit of a Supermassive Binary Black Hole”. The Astrophysical Journal 759 (2): 118-125. arXiv:1209.4524. Bibcode2012ApJ...759..118B. doi:10.1088/0004-637X/759/2/118. 
  6. ^ Gursky H; Kellogg EM; Leong C; Tananbaum H et al. (Apr 1971). “Detection of X-Rays from the Seyfert Galaxies NGC 1275 and NGC 4151 by the UHURU Satellite”. Ap J 165 (4): L43–8. Bibcode1971ApJ...165L..43G. doi:10.1086/180713. 
  7. ^ Wood KS; Meekins JF; Yentis DJ; Smathers HW et al. (December 1984). “The HEAO A-1 X-ray source catalog”. Astrophys. J. Suppl. Ser. 56 (12): 507–649. Bibcode1984ApJS...56..507W. doi:10.1086/190992. 
  8. ^ Chandra X-Ray Observatory (2019年9月19日). “The 'Eye of Sauron'”. NASA. 2011年3月14日閲覧。

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