N-1問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/24 03:55 UTC 版)
「グローバル・インバランス」の記事における「N-1問題」の解説
詳細は「N-1問題」を参照 世界にNカ国が存在するとする。このとき、独立した為替相場の目標はN-1通りしか存在せず、Nヵ国すべてが為替相場の目標を達成しようとすると非整合が発生してしまうという問題をN-1問題(英:N-1 problem)と呼ぶ。つまり、通貨当局がN個あるならば、独立した金融政策はN個あるにもかかわらず、独立した為替相場の数はN-1個である。例えば、N=3のとき、独立した為替相場は2組だけであり、残りの1組の為替相場は他の2組のクロス・レートとして算出される。このとき、全ての国が国際収支を黒字にしようとしたり、全ての国が為替レートを切り下げようとすると、近隣窮乏化政策となってしまう。これを解決しようとするならば、N番目の国が中心国となり、自らは為替相場の目標や国際収支の目標を持たず、(周辺国の為替相場や国際収支の目標に対して)受動的な立場にならなくてはならない。 後述のブレトン・ウッズ体制はアメリカがこのN番目の中心国になるという体制であった。このブレトン・ウッズ体制下のアメリカの中心国としての受動的な政策はビナイン・ネグレクト政策(英:benign neglect)と呼ばれる。
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