Multi-messenger astronomyとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Multi-messenger astronomyの意味・解説 

マルチメッセンジャー天文学

(Multi-messenger astronomy から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/28 05:09 UTC 版)

Jump to navigation Jump to search

マルチメッセンジャー天文学とは、電磁波重力波ニュートリノ宇宙線などを協調して観測することで行う天文学である。それぞれが異なる発生メカニズムを持っているため、これらの観測結果を総合することで発生源の正体に迫ることが可能である。

マルチメッセンジャー天文学の対象として想定されるのは、ブラックホール連星や中性子星連星、超新星爆発、特殊な中性子星、ガンマ線バースト活動銀河核および高エネルギージェットである。

ある「メッセンジャー」では検出されたが別の「メッセンジャー」では検出されなかった、という情報も、発生源の性質を調べるためには有用である。

観測ネットワークの例

1999年にブルックヘブン国立研究所で設立された超新星早期警報システムは、複数のニュートリノ検出器からの情報を総合して超新星爆発の速報を出すためのネットワークである。

2013年にペンシルバニア州立大学が主体となって設立されたAstrophysical Multimessenger Observatory Network (AMON)[1]は、複数観測所のデータを即時に処理することで実効的に感度を向上させ、個々の望遠鏡では検出限界以下しかない信号を捉えようとする野心的な試みである。

日本のJ-GEM(Japanese Collaboration for Gravitational-Wave Electro-Magnetic Follow-up)[2]は、日本の大学・研究機関が運用する光学赤外線望遠鏡・電波望遠鏡などを組み合わせ、重力波検出の速報に対応してその電磁波対応天体を検出・観測しようとするネットワークである。中性子星連星の合体による重力波GW170817に対しては、国立天文台が運用するすばる望遠鏡名古屋大学などが南アフリカに設置したIRSF望遠鏡によって対応天体の観測に成功し、中性子星連星の合体による重元素合成過程を明らかにした[3]

マルチメッセンジャー天文学の成果

参考文献




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Multi-messenger astronomy」の関連用語

Multi-messenger astronomyのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Multi-messenger astronomyのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのマルチメッセンジャー天文学 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS