HNC-HCN互変異性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/31 18:09 UTC 版)
「イソシアン化水素」の記事における「HNC-HCN互変異性」の解説
HNCがHCNよりも3920 cm−1 (46.9 kJ/mol) だけ高いエネルギーを持つため、これらの平衡比 ( [ H N C ] [ H C N ] ) e q {\textstyle \left({\frac {[HNC]}{[HCN]}}\right)_{eq}} は、温度100 K以下で10−25になると考えられていた。しかし、観測によると、その比 ( [ H N C ] [ H C N ] ) o b s e r v e d {\textstyle \left({\frac {[HNC]}{[HCN]}}\right)_{observed}} は10-25よりずっと高く、冷たい環境では実際はほぼ1桁の比になることが観測された。これは、互変異反応のポテンシャルエネルギー経路のためであり、互変異化が起こるためには、おおよそ12,000 cm−1のところに活性化障壁が存在する。これが、HNCが中性-中性反応でほぼ破壊される温度と一致する。
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