国鉄EF62形電気機関車とは? わかりやすく解説

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国鉄EF62形電気機関車

(EF62 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/14 18:44 UTC 版)

国鉄EF62形電気機関車(こくてつEF62がたでんききかんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が設計した直流電気機関車である。


注釈

  1. ^ 本来アプト式は登山鉄道のようなローカルな観光路線などに使われるもので、輸送量の大きな主要幹線に用いるべきシステムではない。
  2. ^ 軽井沢方面行下り列車では、先頭になる本形式が牽引しEF63が推進するプッシュプル運転であるが、横川方面行上り列車ではEF63+EF63+本形式の3重連となり、先頭のEF63から総括制御となる[2]
  3. ^ 2以降は小型の明かり窓を設置。また後年、黒く塗装した例もある。
  4. ^ 実際のEF63の台車は軽井沢側から順に19t・18t・17tと、勾配上での軸重移動を考慮した変則軸重に設定されている。
  5. ^ KE77A形はKE63形の改良タイプで、ともに定格電圧100V 27芯で互換性がある。
  6. ^ EF60の3次車 - 5次車も同じスペックである。
  7. ^ コンパクトなボギー式ではなく手法としては蒸気機関車に近い。
  8. ^ 中間軸の横圧に関しては、軸受部に「遊び」を設けることである程度解消できることを日立製作所が試作したDF93の結果で判明したが、軸受部の一定以上の横動を許容する設計は高速運転時の蛇行動を抑止する観点では決して好ましい設計ではない。一方、Bo-Bo-Bo配列では中間台車の芯皿にかかる横圧が大きく、国鉄新性能電機最重量級となったEF66では揺れ枕を上下二重構造にするという対策を採り、結果更なる重量増大を招いている。この両者の比較は、国鉄の極端な「標準化」志向とその後日本における機関車製造の技術停滞もあって今日に至るまで詳細な検証はなされていない。
  9. ^ これらの機構は、同時期に設計・製造されたED74ED75に使用されている2軸台車DT129形に採用されたジャックマン装置に似た構造となっている。
  10. ^ 他に新製時から搭載された直流機関車はEF64が存在するが、一部車両は未搭載で落成のため全車が装備された直流機関車は本形式のみである。またSGからの改造による搭載はEF57(工事施工以前に事故廃車となった12を除く)ならびにEF58の一部へ施工された
  11. ^ かつての客車暖房は機関車に搭載した蒸気発生装置 (SG) または暖房車から供給される高温の蒸気によって行われる蒸気暖房が主流であった。電気機関車の場合は架線電源が利用可能・取扱が容易・軽量・スペース節減などの効果から機関車へ電気暖房供給用交流電源装置を搭載する方式が優位であることから、交流機関車には1950年代末から搭載されていたが、直流機関車で新製時から搭載されたのは本形式が最初である[注 10]。なお同時に信越本線で運用される旧型客車も原則的に電気暖房追設工事(2000番台化)が施工された。詳細は電気機関車から暖房用電源の供給を受けるものも参照のこと。
  12. ^ EF63と異なり装備位置は前後対称である。なおアンテナの予備台座が貫通扉脇に設けられていたが、EF62 43・46などは運用末期にこれを撤去していた。
  13. ^ この2両以外にも国鉄時代に片側をPS22B形へ交換した機体が存在する[12]
  14. ^ 「妙高」は1985年(昭和60年)3月14日ダイヤ改正により169系電車化。「越前」は臨時格下げされた後に1993年(平成5年)3月18日ダイヤ改正で「能登」に統合ならびに489系電車化され廃止。
  15. ^ 荷物列車は郵便車を連結していることが多く火災発生時に被害が甚大になりやすいことから車掌車で多用されているストーブの使用が禁止されていた。
  16. ^ EF64は中央本線など曲線の多い路線での運用が多く、3軸台車のEF62では軌道負担が過大になり脱線の危険があった。
  17. ^ 浜松機関区の台検代用機として。
  18. ^ 仕業途中で日付が変わる運用もあったため3月29日まで運用されたケースもある。
  19. ^ 山陽本線の荷物列車は一部が瀬野八を回避することのできる三原 - 海田市間で呉線を経由したほか、対四国輸送として宇野線にも入線している。
  20. ^ 高速かつ高負荷運転によるフラッシュオーバーはEF60でも経験していたため、その時のノウハウを応用した。
  21. ^ 廃車となり国鉄清算事業団所有となった車両のうち25が開業直前の本四備讃線瀬戸大橋線)走行試験用の死重に使われた。
  22. ^ 2017年(平成29年)4月2日以降同機は、同センターでともに保管それていたEF63 19[25]と同様に所在が確認されていない。

出典

  1. ^ 碓氷鉄道文化むらについて”. 碓氷鉄道文化むら. 2021年4月19日閲覧。
  2. ^ 『鉄道ファン』(交友社) 1996年12月号、No.428、p.19
  3. ^ 日本国有鉄道 編『最近10年の国鉄車両』交友社、1963年、p.21頁。 
  4. ^ a b c 『鉄道ファン』(交友社) 1996年12月号、No.428、p.23
  5. ^ a b 日本国有鉄道 編『最近10年の国鉄車両』交友社、1963年、18頁。 
  6. ^ 日本国有鉄道 編『最近10年の国鉄車両』交友社、1963年、p.26頁。 
  7. ^ 日本国有鉄道 編『最近10年の国鉄車両』交友社、1963年、p.25頁。 
  8. ^ a b 日本国有鉄道 編『最近10年の国鉄車両』交友社、1963年、p.24頁。 
  9. ^ a b c d e f g 日本国有鉄道 編『最近10年の国鉄車両』交友社、1963年、23頁。 
  10. ^ 日本の鉄道史セミナー』 (p.199)
  11. ^ 『鉄道ファン』(交友社) 1996年12月号、No.428、p.24
  12. ^ 『鉄道ファン』(交友社) 1990年12月号、No.356、p.67
  13. ^ 『鉄道ファン』(交友社) 1969年2月号、No.92、p.84
  14. ^ 『電気機関車EX』通巻7号、p.10
  15. ^ 『電気機関車EX』通巻7号、p.11
  16. ^ 『電気機関車EX』通巻7号、p.13
  17. ^ a b 『電気機関車EX』通巻7号、p.15
  18. ^ 『電気機関車EX』通巻7号、p.14
  19. ^ a b 『電気機関車EX』通巻7号、p.36
  20. ^ 『鉄道ファン』(交友社)1984年7月号、No.279、pp.23 - 30.
  21. ^ 『鉄道ファン』(交友社)1984年10月号、No.282、p.127
  22. ^ a b 『電気機関車EX』通巻7号、p.37
  23. ^ 『鉄道ファン』(交友社)1985年5月号、No.289、pp.27 - 28
  24. ^ 『鉄道ファン』(交友社) 1999年7月号、No.459、p.71
  25. ^ a b 保存情報:笹田昌弘「全カテゴリー保存車リスト」『保存車大全コンプリート 3000両超の保存車両を完全網羅』イカロス出版〈イカロスMOOK〉、2017年7月25日、219頁。 


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