Doricoとは? わかりやすく解説

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Dorico

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/26 18:49 UTC 版)

Dorico
開発元 スタインバーグ
初版 2016年10月19日 (9年前) (2016-10-19)
最新版
6.2.30[1] / 2026年6月3日 (54日前) (2026-06-03)
対応OS Windows、macOS、iPadOS
対応言語 9言語
サポート状況 開発中
種別 楽譜作成
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト www.steinberg.net/ja/dorico/
テンプレートを表示

Dorico(ドリコ)はスタインバーグ社開発の楽譜作成ソフトウェアの一つ。商用。

概要

Doricoは、2012年7月にアビッド・テクノロジーロンドンの閉鎖により解雇されたSibeliusの主要開発スタッフをスタインバーグが雇用し、開発が進められてきた。その進捗状況は開発者のブログMaking Notesなどで報告されてきており、プロジェクトのスタートから約4年の年月を経て、2016年10月のリリースと同年11月の日本国内での発売を見た。スタインバーグがロンドンに立ち上げた新オフィス「楽譜作成と教育市場の研究開発センター」に、Sibelius UKでシニア・プロジェクト・マネージャーを務めていたDaniel Spreadbury氏をプロダクト・マーケティング・マネージャーとして登用し、スタッフの一人Ben Timms氏を開発責任者として登用した[2]。また2018年5月には、Dorico 2.0にバージョンアップされた。

Doricoの名前は、16世紀のイタリアのジョヴァンニ・ダ・パレストリーナとジョヴァンニ・アニムッチャの教会音楽を最初に印刷した楽譜彫版師ヴァレリオ・ドリコ(1500-c.1565)に由来する[3]。ドリコの行った単一製版プロセスは、その後イギリスとフランスで発展した楽譜印刷の先駆けとなった[4]。

特徴

  • 自動浄書エンジンとBravuraフォントとによって、最少の調整で美しい譜面を作成できる。
  • 設定、記譜、浄書、再生、印刷の5つのモードが用意され、さまざまな機能を迷わずに、自分のやりたいことに専念できる。
  • スコアからパート譜を簡単に作れる。キュー機能で簡単にキューを入力でき、引用元の楽譜を変更すると、引用先のキューが自動で更新される[5]。
  • コンデンシング機能で、簡単にコンデンススコアを作れる。
  • Wallander Instruments社のNotePerformer(オーケストラ総合音源)を使うことで、細かい設定をすることなく自然なプレイバックを得られる。
  • VST3音源に対応している。加えて、MIDI編集の機能は他のDTMソフトにも比肩する。
  • 音符(休符)はマクシマ(全音符の8倍)音符(休符)から1024分音符(休符)までを扱え、音符(休符)の付点の数は4重付点まで扱える[6]。
  • 扇形連桁に対応[6]。
  • 12平均律でのトリプルシャープ・トリプルフラットや、24平均律での4分音単位の臨時記号に対応[6]。
  • オクターブ線は最大3オクターブ上下まで対応[6]。
  • 強弱記号はピアノ・フォルテそれぞれ6段階対応[6]。
  • バージョン5.1でオーケストラ音源「Iconica Sketch」リリースされた[7]。
  • バージョン6.0で、カットアウェイ(非表示)譜の作成機能や、任意の範囲をループ再生しながら編集結果をリアルタイムで確認できるサイクル再生機能が追加された[8]。

シリーズ

Dorico Pro

すべての機能を搭載した、プロフェッショナル版。

Dorico Elements

廉価版。キュー音符や、divisi、微分音が記譜できないなど、一部の機能が制限されている[9]。

Dorico SE

無償版で、8パートまで入力することができる。8パートを超えるファイルを読み込んだ場合は、読み取り専用モードで開かれる[10]。

Dorico for iPad

無料でダウンロードができる、iPad専用アプリ。2021年7月29日にリリースされた[11]。8パートまで作成できるが、アカウントの登録で12パートまで編集できるようになる。さらに、サブスクリプションの契約をすると、編成の制限がなくなるほか、浄書モードが使用できる[12]。

脚注

  1. ↑ “Dorico 6.2.30 update now available” (英語). Dorico Blog (2026年6月3日). 2026年6月11日閲覧。
  2. ↑ “Steinberg、ロンドンでSibeliusのスタッフを雇用し、楽譜作成の研究開発センターを新設”. ICON. 2023年12月12日閲覧。
  3. ↑ updated, Ben Rogersonlast (2016年5月18日). “Steinberg's new Dorico notation software has Sibelius pedigree” (英語). MusicRadar. 2023年12月12日閲覧。
  4. ↑ Bernstein, Jane A. (1982-12). “Suzanne Cusick. Valerio Dorico: Music Printer in Sixteenth-Century Rome. (Studies in Musicology, 43.) Ann Arbor: UMI Research Press, 1981. 25 pls. +xiv + 315 pp. $46.95.” (英語). Renaissance Quarterly 35 (4): 627–628. doi:10.2307/2861389. ISSN 0034-4338.
  5. ↑ “Dorico Pro で高度な楽譜を”. 2023年12月13日閲覧。
  6. 1 2 3 4 5 “Dorico 機能詳細リスト” (PDF). 2023年12月13日閲覧。
  7. ↑ “Dorico 5.1 released, with new Iconica Sketch sounds” (英語). Dorico Blog. 2024年1月4日閲覧。
  8. ↑ “Steinbergの楽譜作成ソフトの新バージョン、 Dorico 6登場。完璧なスコアをより素早く”. DTM STATION (2025年5月7日). 2025年5月9日閲覧。
  9. ↑ “リアリティあふれる豊かな演奏表現をより効率的な楽譜作成で実現する スタインバーグ ソフトウェア 『Dorico Pro』『Dorico Elements』 - ニュースリリース - ヤマハ株式会社”. 2023年12月13日閲覧。
  10. ↑ “プレーヤー”. 2023年12月13日閲覧。
  11. ↑ “Dorico for iPadリリース”. 2023年12月13日閲覧。
  12. ↑ “Dorico for iPad: 楽譜作成アプリ”. 2023年12月13日閲覧。

関連項目

外部リンク




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