APPROVe試験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 23:18 UTC 版)
「ロフェコキシブ」の記事における「APPROVe試験」の解説
2001年、メルク社はAPPROVe(Adenomatous Polyp PRevention On Vioxx)試験を開始した。この試験は、大腸ポリープの予防に対するロフェコキシブの有効性を評価することを主目的とした3年間の試験である。セレコキシブはすでにこの適応症で承認されており、ロフェコキシブの適応症にも追加されることが期待されていた。また、本試験では、ロフェコキシブの心血管系の安全性をさらに評価することも目的としていた[要出典]。 APPROVe試験は、ロフェコキシブ投与18ヵ月後から血栓性心血管系有害事象(心筋梗塞、脳卒中を含む)の相対リスクが上昇するという予備的データが得られたため、早期に終了した。ロフェコキシブを服用した患者とプラセボを服用した患者では、これらのイベントの相対リスクは1.92であった(100患者・年あたり、ロフェコキシブ1.50イベント、プラセボ0.78イベント)。APPROVe試験の最初の18ヵ月間の結果では、心血管イベントの有害事象の相対リスクの増加は認められなかった。さらに、全死亡率および心血管死亡率は、ロフェコキシブ投与群とプラセボ投与群で同等であった。 以上のことから、APPROVe試験では、ロフェコキシブを長期的に使用した場合、プラセボを投与された患者と比較して、心臓発作または脳卒中を発症するリスクが約2倍になることが示唆された。
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