第31回エリザベス女王杯
(2006年エリザベス女王杯 から転送)
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| 映像外部リンク | |
|---|---|
| レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画 |
第31回エリザベス女王杯(だい31かいえりざべすじょおうはい)は、2006年11月12日に京都競馬場(芝、外回り、2,200m)で行われた競馬競走である。カワカミプリンセスが1位入線したが、最後の直線で内側に斜行。12着に降着となり、フサイチパンドラが繰り上がり優勝した。
レース施行前の状況
デビューから4戦全勝で優駿牝馬を制したカワカミプリンセスは、ステップレースを使わずに休み明けで臨んだ秋華賞も制して、牝馬二冠を達成。これまで負けなしの戦績、実戦を1回使われての上積みが見込まれた同馬が、古馬を抑えて単勝1番人気に支持された。
昨年のこのレースの勝ち馬スイープトウショウは、骨折休養明けの京都大賞典を上がり3ハロン32秒8の豪脚で制した。前走の天皇賞 (秋)は1番人気で5着に終わり、やや評価を下げたものの、差のない2番人気となった。
その他では、当年の牝馬三冠で全て1番人気に支持されながら未だG1未勝利のアドマイヤキッス、春のヴィクトリアマイルで3着に入り、秋は牡馬相手のオールカマーでも3着と健闘したディアデラノビアらが有力とされていた。
なお、ヤマニンメルベイユはレース当日に左寛跛行のため、出走取消となった。
出走馬と枠順
※施行条件についてはエリザベス女王杯も参照
| 枠番 | 馬番 | 競走馬名 | 性齢 | 騎手 | 単勝オッズ | 調教師 | 馬主 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | アサヒライジング | 牝3 | 柴田善臣 | 12.5(5人) | 古賀慎明 | 寺内正光 |
| 2 | ヤマニンシュクル | 牝5 | 四位洋文 | 36.0(10人) | 浅見秀一 | 土井肇 | |
| 2 | 3 | アドマイヤキッス | 牝3 | 武豊 | 8.3(3人) | 松田博資 | 近藤利一 |
| 4 | ヤマトマリオン | 牝3 | 幸英明 | 18.0(5人) | 安達昭夫 | 坂東まさ子 | |
| 3 | 5 | ソリッドプラチナム | 牝3 | 小牧太 | 80.8(11人) | 田中章博 | (株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン |
| 6 | シェルズレイ | 牝3 | C.ルメール | 29.8(8人) | 松田国英 | 金子真人ホールディングス(株) | |
| 4 | 7 | レクレドール | 牝5 | 藤田伸二 | 113.4(12人) | 池江泰郎 | (有)サンデーレーシング |
| 8 | スイープトウショウ | 牝5 | 池添謙一 | 2.9(2人) | 鶴留明雄 | トウショウ産業(株) | |
| 5 | 9 | ライラプス | 牝4 | 鮫島良太 | 150.2(14人) | 松田国英 | (有)サンデーレーシング |
| 10 | キストゥヘヴン | 牝3 | 安藤勝己 | 32.0(9人) | 戸田博文 | 吉田和子 | |
| 6 | 11 | ディアデラノビア | 牝4 | 岩田康誠 | 8.8(4人) | 角居勝彦 | (有)キャロットファーム |
| 12 | ウイングレット | 牝5 | 田中勝春 | 147.2(13人) | 宗像義忠 | (有)社台レースホース | |
| 7 | 13 | サンレイジャスパー | 牝4 | 佐藤哲三 | 22.0(6人) | 高橋成忠 | 永井啓弍 |
| 14 | (出走取消) | ||||||
| 8 | 15 | フサイチパンドラ | 牝3 | 福永祐一 | 26.2(7人) | 白井寿昭 | 関口房朗 |
| 16 | カワカミプリンセス | 牝3 | 本田優 | 2.7(1人) | 西浦勝一 | (有)三石川上牧場 |
レース展開
スタート後にシェルズレイが大逃げ。カワカミプリンセスは中団を追走。対するスイープトウショウは後方を追走していた。直線はカワカミプリンセスが真ん中から突き抜け、フサイチパンドラに1馬身半振り切って無傷の5連勝を成し遂げた。しかし、最後の直線で内側に斜行、ヤマニンシュクルの走行を妨害したため12着に降着となり、7番人気のフサイチパンドラが繰り上がり優勝した(降着制度導入以後15年ぶりの1位入線降着)。鞍上の福永祐一はエリザベス女王杯初勝利となった。
レース結果
| 着順 | 枠番 | 馬番 | 競走馬名 | タイム | 着差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 8 | 15 | フサイチパンドラ | 2:11.6 | 11/2 |
| 2 | 4 | 8 | スイープトウショウ | 2:11.6 | クビ |
| 3 | 6 | 11 | ディアデラノビア | 2:11.7 | クビ |
| 4 | 1 | 1 | アサヒライジング | 2:11.7 | クビ |
| 5 | 2 | 3 | アドマイヤキッス | 2:12.0 | 1 3/4 |
| 6 | 3 | 5 | ソリッドプラチナム | 2:12.1 | クビ |
| 7 | 7 | 13 | サンレイジャスパー | 2:12.2 | 3/4 |
| 8 | 4 | 8 | レクレドール | 2:12.3 | 1/2 |
| 9 | 2 | 4 | ヤマトマリオン | 2:12.6 | 1 3/4 |
| 10 | 5 | 10 | キストゥヘヴン | 2:12.7 | クビ |
| 11 | 1 | 2 | ヤマニンシュクル | 2.04.0 | 1/2 |
| 12 | 8 | 16 | カワカミプリンセス | 2:11.4 | 1位降着 |
| 13 | 3 | 6 | シェルズレイ | 2.05.1 | 6 |
| 14 | 6 | 12 | ウイングレット | 2.05.4 | 1 1/4 |
| 15 | 5 | 9 | ライラプス | 2.05.9 | 大差 |
| 取消 | 7 | 14 | ヤマニンメルベイユ |
データ
| 1000m通過タイム | 57.4秒(シェルズレイ) |
| 上がり4ハロン | 49.3秒 |
| 上がり3ハロン | 36.5秒 |
| 優勝馬上がり3ハロン | 34.8秒 |
| 上がり最速 | 34.4秒(スイープトウショウ) |
払戻金
| 単勝 | 15 | 2620円 |
| 複勝 | 15 | 510円 |
| 8 | 150円 | |
| 11 | 220円 | |
| 枠連 | 4-8 | 400円 |
| 馬連 | 8-15 | 4180円 |
| 馬単 | 8-15 | 16200円 |
| ワイド | 8-15 | 1330円 |
| 11-15 | 2020円 | |
| 8-11 | 410円 | |
| 3連複 | 8-11-15 | 7980円 |
| 3連単 | 15-8-11 | 92970円 |
テレビの対応
- レース終了後、検量室の様子をずっと撮影。降着が決まった直後の西浦調教師、本田騎手(勝負服を脱ぐまで映った)の厳しい表情、降着を記したホワイトボードの衝撃的な映像を捉えていた。繰り上がり1着のフサイチパンドラの福永祐一騎手の勝利ジョッキーインタビューを伝えている間に放送時間終了となった。
達成された記録
- 優勝したフサイチパンドラはサンデーサイレンスの産駒としては最終世代であり、この勝利によりサンデーサイレンスは全世代でGI馬を輩出する快挙を達成した。
- 勝ちタイム2:11.6は同レース史上3番目に速いタイムとなった(当時[1])
- 白井寿昭はダンスパートナーで制して以来10年ぶりのエリザベス女王杯優勝となったが、これは2024年現在鶴留明雄(20年間)に次いで同レース史上2番目のブランク制覇となっている
脚注
関連項目
- 第31回エリザベス女王杯のページへのリンク