2002年の全日本ロードレース選手権
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2002年の全日本ロードレース選手権 | |||
前年: | 2001 | 翌年: | 2003 |
2002年の全日本ロードレース選手権 (2002ねん の ぜんにほんロードレースせんしゅけん) は、2002年(平成14年)4月14日のCP MINEスーパーバイクレース大会で開幕し、同年11月3日の鈴鹿2&4レース大会で閉幕した、2002年シーズンの全日本ロードレース選手権である。
最高峰のスーパーバイククラスチャンピオンは渡辺篤(スズキ)が獲得した[1]。
2002年シーズン
全日本ロードレース選手権が文部科学省より過去40年の国内オートバイ産業の振興・普及に貢献が認められ、本シーズンよりスーパーバイククラスに文部科学大臣杯が冠せられ、シリーズチャンピオン獲得者に授与されることになった[2]。
スーパーバイク規定最終年
2年後の2004年シーズンより、FIMスーパーバイク世界選手権のレギュレーション変更が決まったことを受け、日本国内主要メーカーとシリーズを主催するMFJが2001年10月から協議を重ねてきた結果、本年が全日本でのスーパーバイククラス最終年となった。来季2003年シーズンからのトップカテゴリーは独自の新規定「JSB1000」での開催となる[3]。
賞典外参戦ではあるが「プロトタイプクラス」の混走が認められ、スズキの梁明と加賀山就臣がGSV-Rで、カワサキの柳川明がZX-RRで参戦、MotoGP初年度マシンでの走りを国内で見せた。対するスーパーバイク仕様車での参戦となる吉川和多留(ヤマハ)、渡辺篤(スズキ)、玉田誠(ホンダ)は「プロトタイプを1台でも食いたい(吉川)/少しでもプロトタイプに絡む走りを見せたい(渡辺)[4]、/僕だけじゃなくみんなプロトタイプに勝とうと思って走っている(玉田)」と対抗心を見せるシーズン序盤となった[5]。
来季を見据えたJSB1000規定のマシンで参戦するチームもあり、スーパーバイク・S-NK(ネイキッド)・プロトタイプ・JSB1000と4クラス混走の多様な車種もみどころとなった。プロトタイプの中にはS-NKクラスで規定された以上の予算をかけたコンストラクターによるマシンも加わり、KENZスズキの北川圭一[6]、ヨシムラスズキの芹沢太麻樹[7]、モリワキホンダの奥野正、F.C.Cテクニカルスポーツの小西良輝がここに含まれた[8]。
スケジュールおよび勝者
Rd. | 決勝日 | 開催イベント | スーパーバイク 優勝 | 250cc優勝 | 125cc優勝 | ST600 優勝 | S-NK 優勝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4月14日 | CP MINEスーパーバイクレース | 渡辺篤 | 小山知良 | 菊池寛幸 | 清成龍一 | 山口辰也 |
2 | 5月12日 | 筑波スーパーバイクレース | 玉田誠 | 小山知良 | 仲城英幸 | 清成龍一 | 須貝義行 |
3 | 5月26日 | 鈴鹿スーパーバイク200km | 玉田誠 | 嘉陽哲久 | 藤岡祐三 | 小西良輝 | 中村健一郎 |
4 | 6月9日 | オートポリススーパーバイクレース | 渡辺篤 | 大崎誠之 | 仲城英幸 | 清成龍一 | 民辻啓 |
5 | 6月23日 | もてぎスーパーバイクレース | 玉田誠 | 小山知良 | 葛原稔永 | 清成龍一 | 山口辰也 |
6 | 9月1日 | SUGOスーパーバイクレース | 玉田誠 | 青山博一 | 藤岡祐三 | 手島雄介 | 山口辰也 |
7 | 9月15日 | 鈴鹿スーパーバイク「R2-1秋祭り」 | 渡辺篤 | 青山博一 | 仲城英幸 | 小西良輝 | 川瀬裕昌 |
8 | 10月20日 | TIスーパーバイクレース | 清成龍一 | 高橋裕紀 | 仲城英幸 | 小西良輝 | 清成龍一 |
9 | 11月3日 | UFJカードカップ 鈴鹿2&4レース | 吉川和多留 | ― | ― | ― | 山口辰也 |
チャンピオン | 渡辺篤 | 嘉陽哲久 | 仲城英幸 | 清成龍一 | 山口辰也 |
- S-NKクラスはJSB1000との混走開催。
シリーズポイントランキング
スーパーバイククラス
順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 | 15位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 25 | 20 | 16 | 13 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
順位 | No. | ライダー | 使用車両 | 1 MIN |
2 TSU |
3 SUZ |
4 AP |
5 MOT |
6 SUG |
7 SUZ |
8 TI |
9 SUZ |
ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | 渡辺篤 | スズキ・GSX-R750 | 1 | 3 | 5 | 1 | 5 | 4 | 1 | 10 | 3 | 148 |
2 | 5 | 吉川和多留 | ヤマハ・YZF-R7 | 3 | 2 | 4 | Ret | 3 | 2 | 2 | 6 | 1 | 140 |
3 | 11 | 辻村猛 | ヤマハ・YZF-R7 | 2 | 4 | 24 | 2 | 4 | 3 | 3 | 7 | 2 | 127 |
4 | 100 | 玉田誠 | ホンダ・VTR1000SPW | - | 1 | 1 | - | 1 | 1 | Ret | 2 | Ret | 120 |
5 | 8 | 武田雄一 | ホンダ・VTR1000SPW | 4 | 13 | 2 | 3 | 2 | Ret | - | 3 | Ret | 85 |
6 | 6 | 山口辰也 | ホンダ・CBR954RR | 6 | DNS | - | 5 | 6 | 5 | Ret | 4 | 4 | 68 |
プロトタイプ(賞典外) | |||||||||||||
- | 4 | 加賀山就臣 | スズキ・GSV-R | 2‡ | 2‡ | - | 1‡ | 1‡ | 1‡ | Ret | 2‡ | Ret | - |
- | 1 | 梁明 | スズキ・GSV-R | 1‡ | 1‡ | - | Ret | - | - | 1‡ | - | Ret | - |
- | 17 | 柳川明 | カワサキ・ZX-RR | 3‡ | 4‡ | 1‡ | 2‡ | 25‡ | - | - | - | - | - |
- | 9 | 北川圭一 | スズキ・GSX-R1000 | 5‡ | 9‡ | 3‡ | 5‡ | 3‡ | Ret | - | 8‡ | 3‡ | - |
- | 9 | 沼田憲保 | スズキ・GSX-R1000 | - | - | - | - | - | - | 7‡ | - | - | - |
関連項目
脚注
- ^ 歴代チャンピオン2002 MFJ日本モーターサイクルスポーツ協会 (2025年2月10日閲覧)
- ^ 「スーパーバイククラスに文部科学大臣杯が冠せられる」『ライディング No.389』日本モーターサイクルスポーツ協会、2002年5月1日、14頁。
- ^ 「JSB1000規則の編募/JSB1000規則骨子」『ライディング No.385』日本モーターサイクルスポーツ協会、2002年1月1日、14頁。
- ^ CP MINE決勝レポート MFJ旧公式ウェブサイト(2002年4月14日)
- ^ 第2戦筑波決勝レポート MFJ旧公式ウェブサイト (2002年5月12日)
- ^ 第3戦鈴鹿200kmスーパーバイクレース 北川圭一総合3位でフィニッシュ KENZ SPORTS (2002年5月26日)
- ^ レースの歴史2002・改造無制限のプロトタイプクラスにスイッチ ヨシムラジャパン (2025年2月11日閲覧)
- ^ 予選レポート MFJ公式ウェブサイト(2002年5月12日)
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