1グラムのラジウムの放射能の算定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 07:02 UTC 版)
「ベクレル」の記事における「1グラムのラジウムの放射能の算定」の解説
ここでは具体例として、1 gのラジウム226に何個のラジウム226原子核が含まれていて、それが何ベクレルの放射能を持っているのか大まかに実際に計算する。 原子の個数 N の算定 純粋な226Ra 1 g を構成する原子の個数 N を求める。 226Raは約226 g/molであるから、純粋な226Ra 1 gは1/226 molであり、NA(= 6.02214076×1023 mol−1)を掛けるとN ≈ 2.66×1021 となる。 放射能 A の算定 ラジウム226が N 個あるときの放射能を A とする。 A = λ N が成り立つから、一般に崩壊定数 λ である物質の半減期を tH とすれば、λ = ln(2)/tH 226Raの半減期は1600(7)年(≈ 5.05×1010 s)であるからλ = ln(2)/tH ≈ 1.37×10−11 s−1 と λ が算出される。よって放射能 A は、A = λ N ≈ 3.64×1010 Bq と求めることができる。 現代におけるラジウム 1 g の放射能の正確な値は 3.61×1010 Bq といわれる。 放射性物質は崩壊によって時間と共に減少していくので、経過時間を考慮して計算する必要がある。また、時刻t > 0における放射能は崩壊後の核種が放射性である場合、その核種と親核種との放射能の総和は放射能の分増えるので、λ N(t)より大きくなる。
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