1,2-ジクロロベンゼンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 化学物質辞書 > 1,2-ジクロロベンゼンの意味・解説 

o‐ジクロロベンゼン


1,2-ジクロロベンゼン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 18:58 UTC 版)

1,2-ジクロロベンゼン
1,2-Dichlorobenzene[1][2]
識別情報
CAS登録番号 95-50-1
ChemSpider 6969
特性
化学式 C6H4Cl2
モル質量 147.01 g/mol
密度 1.30 g/cm³
融点

-17.03 °C, 256 K, 1 °F

沸点

180.5 °C, 454 K, 357 °F

危険性
引火点 66 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

1,2-ジクロロベンゼン (1,2-dichlorobenzene) は化学式C6H4Cl2で表される有機化合物である。o-ジクロロベンゼン(オルト―)ともいう。ベンゼンに2つの塩素原子が結合している。無色の液体であり、特有の芳香を持つ。水へはほとんど溶解しないが多くの有機溶媒には可溶である。消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当する[3]

製造と利用

1,2-ジクロロベンゼンはクロロベンゼン製造時の副生成物として得られる。

この反応では1,4-位に置換したパラジクロロベンゼンも同時に生成し、また1,3-位に置換した誘導体(メタジクロロベンゼン)も少量ながら生成する。

多くは農薬の前駆体である1,2-ジクロロ-4-ニトロベンゼンの製造に用いられる[4]。このほか高沸点・高極性の溶媒として用いられ、特にフラーレン誘導体を溶解しやすいという特徴を有している。また金属表面の有機物を除去するためにも用いられる[5]

殺虫剤としても用いられており、アース製薬から発売されているバポナうじ殺し 液剤の主成分である[6]

関連項目

出典

  1. ^ Merck Index, 11th Edition, 3044
  2. ^ 国際化学物質安全性カード 1,2-ジクロロベンゼン
  3. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  4. ^ Booth, G. (2007). "Nitro Compounds, Aromatic" in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry Wiley-VCH, Weinheim.
  5. ^ Technical Order 2J-1-13
  6. ^ アース製薬 バポナうじ殺し


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「1,2-ジクロロベンゼン」の関連用語

1,2-ジクロロベンゼンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



1,2-ジクロロベンゼンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの1,2-ジクロロベンゼン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS