龍谷の森とは? わかりやすく解説

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龍谷の森

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/27 03:52 UTC 版)

龍谷の森
地理
龍谷の森の位置
所在地 日本 滋賀県大津市
座標北緯34度57分37秒 東経135度56分15秒 / 北緯34.96028度 東経135.93750度 / 34.96028; 135.93750
面積37.77ha
管理者龍谷大学
ウェブサイトwww.est.ryukoku.ac.jp/facility/mori/

龍谷の森(りゅうこくのもり、英語:The Ryukoku Forest Research Facility)は、滋賀県大津市に存在する龍谷大学里山林である。瀬田丘陵に位置し、龍谷大学瀬田キャンパスに隣接している。

概要

1994年に龍谷大学によりグラウンド用地として購入された。しかし、オオタカの生息が確認され、開発に反対する署名運動が行われるなど保全に向けた動きが強まった。このことから大学執行部はグラウンド造成を断念。「当分の間、隣接地を環境教育を含む教学的利用の場として活用する」とし現在に至る[1]

針広混交林の二次林であり、コナラアカマツが優占する。1999年の報告では、植物179種、哺乳類 8種、鳥類48種、昆虫386種の生息が確認されている[2]菌類では、新種のリュウコクヒメベニタケが林内から発見され、その名称の由来になっている[3]

林内には森林観測タワーや森ラボ、バイオトイレといった設備が整備されている[4]

龍谷大学の学生・教員により教育・研究の場として利用されている。また、関西菌類談話会等の市民研究団体や「龍谷の森」里山保全の会の活動の場にもなっている。小中高等学校の生徒も利用する[4]

環境省により生物多様性保全上重要な里地里山[5]や自然共生サイト[6]に選定されている。

沿革

  • 1989年 - 龍谷大学瀬田キャンパス開設
  • 1994年 - 龍谷大学が瀬田キャンパス隣接地(現:龍谷の森)をグラウンド用地として取得[7]
  • 2001年
    • 教員有志が「瀬田学舎隣接地保全の会」を結成[7]
    • 3月 - 専任教員238名の署名と共に「瀬田隣接地の創造的活用についての請願」が学長に提出される[1]
    • 大学執行部がグラウンド造成を断念
  • 2003年
    • 4月 - 理工学部環境ソリューション工学科(現:先端理工学部環境生態工学課程)設置[8]
    • 7月 - 「龍谷の森」里山保全の会設立[9]
  • 2004年 - 龍谷大学里山学・地域共生学オープンリサーチセンター開設
  • 2009年 - 龍谷大学里山学研究センター開設
  • 2015年 - 環境省が生物多様性保全上重要な里地里山に選定
  • 2024年 - 環境省が自然共生サイトに認定[3]
  • 2025年2月 - 中華民国農業部林業・自然保育署、原住民族サイシャット族と友好森林関係を締結[10]

関連項目

脚注

出典

  1. ^ a b 丸山, 徳次 (2020-03). “問題共同体としての里山学 : 龍谷大学〈里山学研究センター〉の16年”. 21世紀倫理創成研究 13: 26–39. doi:10.24546/81012038. https://da.lib.kobe-u.ac.jp/da/kernel/81012038/. 
  2. ^ サンキコンサルタンツ株式会社(1999) (仮称)龍谷大学総合運動施設整備事業に関わる環境評価のうち現況調査結果報告書
  3. ^ a b 日本放送協会. “大津 龍谷大学の里山林が「自然共生サイト」に認定|NHK 滋賀県のニュース”. NHK NEWS WEB. 2025年2月24日閲覧。
  4. ^ a b 龍谷大学 先端理工学部 環境生態工学課程 / 環境科学課程”. 龍谷大学 先端理工学部 環境生態工学課程 / 環境科学課程. 2025年2月21日閲覧。
  5. ^ 環境省_「重要里地里山」_詳細情報(「龍谷の森」(龍谷大学瀬田隣接地))”. www.env.go.jp. 2025年2月21日閲覧。
  6. ^ 龍谷大学. “「龍谷の森」が関西私立大学で初めて環境省の「自然共生サイト」に認定 | ニュース”. 龍谷大学 You, Unlimited. 2025年2月21日閲覧。
  7. ^ a b 「龍谷の森」における市民協働型の 里山保全と環境教育の取り組み 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所/生態系保全の新たなしくみを考える ―生物多様性オフセット入門― シンポジウム開催報告”. www.ffpri.affrc.go.jp. 森林総合研究所. 2025年2月24日閲覧。
  8. ^ 龍谷の森 自然共生サイト”. 読売新聞オンライン (2024年3月27日). 2025年2月24日閲覧。
  9. ^ 「⿓⾕⼤瀬⽥キャンパスの⾥⼭を守ろう 「保全の会」発⾜、設⽴総会に50⼈」『毎日新聞』2003年7月13日、地⽅版、滋賀、25⾴。
  10. ^ 林業・自然保育署、日本の大学などと友好森林関係締結 人間と自然の共生を推進/台湾 - フォーカス台湾”. フォーカス台湾 - 中央社日本語版 (2025年2月14日). 2025年2月24日閲覧。

外部リンク




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