黄経差を用いた方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 01:33 UTC 版)
潮の大小は、月と太陽の位相でほぼ決まる。位相差と月齢は、月の運行が一定ならば比例関係にあるが、実際には月の運行は一定でないため、若干の誤差がある。加えて、旧暦の日付を使う場合は、単位に1日の精度しかないことによる誤差もある。そのため、位相そのものを使った方が、より正確に潮の大小を表せる。 現在、気象庁と日本水路協会がこの方式による潮見表を発表しているが、両者は黄経差と潮名の対応が微妙に異なる。日本水路協会のものについては、日本水路協会海洋情報研究センターの略称を用いた「MIRC方式」と呼ばれることが多い。 この2つの差異は1点のみである。陸地の沿岸では潮汐波の速度が落ちるため、大潮の中心が0度・180度、小潮の中心が90度・270度とはならず、少し遅れている。この遅れは、緯度や地形により異なるが、どちらの方式でも一定におかれ、MIRC方式は7度、気象庁方式は12度としている。差は5度で、たとえば、気象庁方式で「36 - 72度」の場合、MIRC方式では「31 - 67度」になる。 以下にMIRC方式による定義を示す。 潮名黄経差大潮 343 ~ 031度 中潮 031 ~ 067度 小潮 067 ~ 103度 長潮 103 ~ 115度 若潮 115 ~ 127度 中潮 127 ~ 163度 大潮 163 ~ 211度 中潮 211 ~ 247度 小潮 247 ~ 283度 長潮 283 ~ 295度 若潮 295 ~ 307度 中潮 307 ~ 343度
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