魔法のチョーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/10 21:01 UTC 版)
安部は、この作品の主人公「アルゴン君」の名前の由来について、以下のように説明している。 この作品の主人公の名前の由来、一見バタ臭く、奇をてらったように見えるかもしれないが、じつはしごく無味乾燥、単なる科学的命名にすぎないのである。アルゴン――すなわち、Ar。空気中に約一パーセント含まれている、一原子一分子、原子価0の稀元素であり、無味無臭、沸点低く、化学的に不活性。現代の芸術は、芸術そのものの自己否定からしか成立ちえないのだ。涙は失われた芸術の句点である。 — 安部公房「覚え書――『魔法のチョーク』」
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