鞭毛と繊毛・微小管
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/03/06 15:26 UTC 版)
鞭毛と繊毛はいずれも微生物の代表的な運動器官として認められ、その動く仕組みには多大な関心が向けられていたが、全く分かっていなかった。電子顕微鏡によってその断面図が得られた時、そこに見られた構造はだれも予想しなかったものであった。そこに見られる構造は9+2構造と呼ばれ、それを構成する管状のものは微小管と呼ばれるようになった。その後、中心体も類似の構造からなることが発見され、紡錘体や細胞骨格など、細胞内の現象のあちこちで微小管が大きな役割を演じていることが明らかとなった。 また、鞭毛と繊毛の二つの区別ははっきりしているものと考えられ、多細胞動物のものは繊毛と認められていた。しかし、電子顕微鏡によってそれらの断面像が得られた時、そこにはどちらにも全く同じ構造が発見された。このことから、鞭毛と繊毛が根本的に別のものであると見なされなくなった。
※この「鞭毛と繊毛・微小管」の解説は、「微細構造」の解説の一部です。
「鞭毛と繊毛・微小管」を含む「微細構造」の記事については、「微細構造」の概要を参照ください。
- 鞭毛と繊毛微小管のページへのリンク