非相対論的繰り込み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 03:06 UTC 版)
「標準模型の歴史」の記事における「非相対論的繰り込み」の解説
実験結果を受けて、ハンス・ベーテはシェルターアイランド会議に出席した帰りに、スケネクタディからニューヨークへ向かう汽車の中で、水素原子の「非相対論的」なエネルギー準位について計算方法を考え、論文を提出した。ベーテの計算では、質量と電荷に無限大の補正を加えることで、無限大が相殺し最終的に有限の物理量が導出された。これは、無限大の発散を回避する繰り込みの操作であった。しかし、この計算は特殊相対論を導入していない非相対論的繰り込みであり、実験とは一致しなかった。より厳密な相対論的な繰り込み理論の確立には、超多時間論や経路積分により、場の量子論を大幅に書き換える必要があった。
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