集団育種法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 09:20 UTC 版)
現在、交配育種法の中でも広く普及している方法が、温室や暖地栽培による世代促進を利用した、集団育種法である。これは、多くの遺伝子座がホモ接合となり、各々の雑種個体が遺伝的に固定するまでは、無選抜で自殖させ、雑種第5世代(F5世代)くらいに個体選抜を行う方法である。ほとんどの場合、一年に2回以上収穫出来るような温暖地(九州、沖縄等)や、温室を利用して年に2~3回収穫期を迎えさせ、自殖を繰り返させる。これを世代促進という。世代促進を行わない場合は、一年に1回しか収穫できないため、遺伝的に固定するまで雑種集団を自殖させるのに5~6年かかるが、世代促進を行うことで、3~4年に短縮することができる。また遺伝的固定度が高い状態から選抜し、系統化するため効率的である。
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