ようイオン‐かいめんかっせいざい〔ヤウ‐カイメンクワツセイザイ〕【陽イオン界面活性剤】
陽イオン界面活性剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/29 03:59 UTC 版)
陽イオン界面活性剤(ようイオンかいめんかっせいざい、Cationic surfactant)、あるいはカチオン界面活性剤は、陽イオン性の親水基を持つ界面活性剤。
構造
代表的なものとして、第4級アンモニウムが親水基の界面活性剤の化学構造を示す。
- R, R', R'', R''': アルキル基などの炭化水素基。少なくとも1つは長鎖炭化水素基(ステアリル基・パルミチル基など)であるが、短鎖(メチル基・ベンジル基・ブチル基など)も含まれうる。
- X-: 何らかの陰イオン。ハロゲン化物イオン(特に塩化物イオンか臭化物イオン)が多く用いられる。
性質
アミン塩は pH、金属イオン等の影響を受けやすいが、第4級アンモニウム塩は影響を受けにくい。水溶性はアミン塩より第4級アンモニウム塩の方が大きい。
吸着性、柔軟性、帯電防止性、殺菌性などの性質があるため、洗濯用の柔軟仕上げ剤や毛髪用のリンス、トリートメント、消毒剤などの用途がある。
主な陽イオン界面活性剤
界面活性剤の一覧も参照。
- 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム (distearyl dimethyl ammonium chloride)
- C18H37N+C18H37(CH3)2Cl
- DSDMACは主に柔軟剤として使用されている。w:Dimethyldioctadecylammonium chloride
- 塩化ベンザルコニウム
- 低濃度の水溶液が「オスバン」、「ヂアミトール」等の商品名で逆性石鹸として使用されている。
殺菌効果

参考文献
- 「界面と界面活性剤−基礎から応用まで−」(日本油化学会、2004年)
陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)
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「界面活性剤」の記事における「陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)」の解説
水中で解離したとき陽イオンとなる。親水基としてテトラアルキルアンモニウムを持つものが多い。逆性石鹸、リンス、柔軟剤などに利用される。
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