関連する方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/30 17:00 UTC 版)
「コーシーの函数方程式」の記事における「関連する方程式」の解説
「函数方程式」も参照 コーシーの著書 Cours d’Analyse では、第5章§1において以下の4つの方程式についてその実連続函数解が考察されている: 実函数 Φ: R → R は至る所連続で、変数 x, y は 1, 2 では任意の実数、3, 4 では正の実数を動くものとしてΦ(x + y) = Φ(x) + Φ(y): 解は線型函数 Φ(x) = ax, Φ(x + y) = Φ(x) × Φ(y): 解は指数函数 Φ(x) = Ax, Φ(xy) = Φ(x) + Φ(y): 解は対数函数 Φ(x) = aLog(x), Φ(xy) = Φ(x) × Φ(y): 解は冪函数 Φ(x) = xa. 明らかに零函数はこの何れの方程式も満たし、自明な解と呼ばれる。コーシーの著書に従えば、2–4 の非自明な連続解は、変域等に注意しつつ 1 に帰着することで得られる(2 は 1 の証明を乗法的になぞる方法でも示されている): 例えば 2 は、Φ(x) = Φ(x/2 + x/2) = Φ(x/2)2 > 0 に注意して、両辺の対数(底は何でもよい)を取れば LogΦ(x + y) = LogΦ(x) + LogΦ(y) ゆえ 1 を LogΦ に適用して LogΦ(x) = ax から Φ(x) = Aax を得る(ここでの Aa を上では改めて A と書いている)。 3 は u := Log(x), v := Log(y) によって x = Au, y = Av(つまりこの A は Log の底)と書けば、Φ(Au+v) = Φ(Au) + Φ(Av) となり Φ∘A に関して 1 の形であるから、Φ(Au) = au, したがって Φ(x) = aLog(x) 4 は 3 と同様の置き換えで 2 に帰着すれば Φ(Au) = Aau, 変数を戻して Φ(x) = AaLog(x) = xa となる。
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