金星の内合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 06:21 UTC 版)
太陽面通過が起こるには、金星が地球と太陽の間に入る必要がある。このような状態を内合と呼ぶ。しかし、金星が内合になっても、地球-金星-太陽は一直線上に通常は並ばない。金星の軌道は地球の軌道に対して3.4度傾いており、天球上では金星は内合時に太陽の北か南を通過していくように見える。 3.4度というとそう大きい角度ではないように思うかもしれないが、地球から見ると内合時に金星が最大で9.6度も太陽から離れて見えることもある。これに対して太陽の視直径は約0.5度であるから、金星は太陽面を通過しない内合の際に太陽の北または南を太陽の直径の18倍以上離れて通過することもある。 したがって、太陽面通過が起こるのは、地球の軌道平面と金星の軌道平面が交わるところで(または極めて近くで)、金星が内合になるときである。地球の公転軌道(1年)の中で、この軌道平面の交線を通過するのは太陽を挟んで対称となる2点だけである。これらの2点を交点と呼ぶ。交点を通過する時期は、現在では6月7日頃と12月9日頃であり、太陽面通過が起こりうるのはこの前後数日に限られる。
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