造宮省
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/18 13:08 UTC 版)
造宮省(ぞうぐうしょう)とは、宮城の造営・修理を掌る造宮卿(ぞうぐうきょう)を長とする令外官。大宝律令制定時(大宝元年(701年))に設置された造宮職(ぞうぐうしき)が、和銅元年(708年)に省に昇格したものである。
- ^ ただし、大伴手拍が初代宮内卿に任命された翌年1月に昇進した位階は八省の卿より格下の従四位下であったことから、当初は従四位下相当であったものが後に官位相当が上昇したものであると考えられている。
- ^ 平城京遷都の際には造宮省とは別に「造平城京司」が設置されている(『続日本紀』和銅元年9月戊子条)。
- ^ 例えば、当初は離宮として造営された紫香楽宮の場合、造営卿であった智努王、輔である高岡河内が兼任の形で造離宮司に任じられていた(『続日本紀』天平14年8月癸未条)が、天平17年に聖武天皇が紫香楽宮遷都の意向を示すと、造宮司が直接造営事業に関わることとなる。同様に平城宮の改作と保良宮造営が並行して行われた時も、人員の兼務があったにもかかわらず、前者は造宮省、後者は造離宮司が担当している(十川、2013年、P27-30)。
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