越荷方とは? わかりやすく解説

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こしに‐かた【越荷方】

読み方:こしにかた

江戸時代に、長州藩村田清風下関設置した藩営の商社越荷を、大坂での相場が安いときには下関留め置き高値のときに売るなどして利益得た


越荷方

読み方:コシニガタ(koshinigata)

長州藩出先機関


越荷方

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 06:08 UTC 版)

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越荷方(こしにかた[1])は長州藩が設置した、下関海峡を通して上方に物資を輸送する運送業者に向け資金を貸し出し、利息を取ることなどで利益を得るための役所である[2]

概要

下関海峡は船舶を用いて、日本海側や九州地方から大坂や京へ物資を搬送する際に通過する拠点であった。ここに倉庫を建設し、貨物船が輸送する物資を抵当として金銭の貸し付けを行ったり、倉庫への貯蔵や委託販売を請け負ったりした機関であり、ここから長州藩は多大な利益を得た[3]。すなわち金銭を貸し出し利益を得るほかに、大坂の市場の値によって、貨物船から預かった物資を売ることで、高値の際に利益を得ていた[4]。1840年11月に越荷方を拡大しており[5][6]、ここから本格的に事業を開始したとみられている。

村田清風は拡大に先立つ1840年9月7日に、この事業を「下関八幡方役所へ越荷方兼被仰付、四扇・九州より奥羽・北国之米穀・綿・干鰯等、大立物幾千石より乃至百石・一九十石迄所質物取極、御貸銀被仰付候ハマ、もヵも外之利足を以、御国中を培養被仰付候、御官国之術にも相当可申壟。」と言及している[3]

脚注

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  1. ^ デジタル大辞泉. “越荷方”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2020年8月2日閲覧。
  2. ^ 家近良樹「長州藩の天保期の改革について」『経済史研究』第7巻、大阪経済大学日本経済史研究所、2003年、 106-133頁、 doi:10.24712/keizaishikenkyu.7.0_106ISSN 1344-803XNAID 1100003796022021年7月1日閲覧。
  3. ^ a b 小林茂「幕末期下関と北前交易」『社会経済史学』第32巻第1号、社会経済史学会、1966年、 1-30頁、 doi:10.20624/sehs.32.1_1ISSN 0038-0113NAID 1100012121612021年7月1日閲覧。
  4. ^ 幕藩体制の危機”. NHK高校講座 - 日本史. 日本放送協会. 2020年8月2日閲覧。
  5. ^ 幕末長州藩関係年表”. 維新史回廊. 維新史回廊構想推進協議会. 2020年8月2日閲覧。
  6. ^ 年表”. 『山口大学の来た道』1. 山口大学. p. 18 (2013年). 2021年7月1日閲覧。

参考文献

関連項目

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