超越的性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 18:24 UTC 版)
1937年、テオドール・シュナイダー(英語版)(Theodor Schneider)は、前述の τ が上半平面で二次の無理数であれば j(τ) は代数的数であるということを証明した。加えて、 τ が代数的数だが虚二次体の数でないならば、j(τ) は超越数であることをも証明した。 j-函数は数多くの超越的性質を持つ。クルト・マーラー(英語版)(Kurt Mahler)はマーラー予想とも呼ばれる特別な超越性を予想し、1990年代にユーリ・ネステレンコ(Yu. V. Nesternko)とパトリス・フィリポン(Patrice Phillipon)の結果の系として証明された。マーラー予想とは、τ が上半平面にあればexp(2πiτ) と j(τ) は双方が同時に代数的にはならないであろうという予想である。現在はより強い結果が知られていて、例えば、exp(2πiτ) が代数的であれば次の 3つの数は代数的に独立で、超越数になる。 j ( τ ) , j ′ ( τ ) π , j ′ ′ ( τ ) π 2 . {\displaystyle j(\tau ),{\frac {j^{\prime }(\tau )}{\pi }},{\frac {j^{\prime \prime }(\tau )}{\pi ^{2}}}.}
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