起潮力とは? わかりやすく解説

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きちょう‐りょく〔キテウ‐〕【起潮力】

読み方:きちょうりょく

潮汐(ちょうせき)力


起潮力(きちょうりょく)tide generating force

潮汐起こす力をいう。月(あるいは太陽)は地球と共に、その共通の重心周り公転している。これに伴う遠心力地球中心で月の引力と釣合っている。公転による遠心力は、中心でも地表のどこでも同じであるが、引力は月に近いほど大きい。したがって、月に面した所では引力遠心力打ち勝ち反対の場所では遠心力引力打ち勝って、共に水面上昇させようとする力が働き中間の所では水面下げようとする力が働く。このように起潮力は天体から受ける引力の場所による差によって生じるもので、引力天体までの距離の2乗逆比例するに対して、起潮力は3乗逆比例する

潮汐力

(起潮力 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/05 18:31 UTC 版)

潮汐力の図。物体に右向きの重力場が働いている。上の図は物体にかかる重力加速度を示していて、右側では大きく、左側では小さい。両者から物体の重心での重力加速度を差し引くと下の図になる。

潮汐力(ちょうせきりょく、英語:tidal force)とは、重力によって起こる二次的効果の一種で、潮汐の原因である。起潮力(きちょうりょく)とも言う。潮汐力は物体に働く重力場が一定でなく、物体表面あるいは内部の場所ごとに異なっているために起こる。ある物体が別の物体から重力の作用を受ける時、その重力加速度は、重力源となる物体に近い側と遠い側とで大きく異なる。これによって、重力を受ける物体は体積を変えずに形を歪めようとする。球形の物体が潮汐力を受けると、重力源に近い側と遠い側の2ヶ所が膨らんだ楕円体に変形しようとする。

重力の差によって生まれる潮汐力

ある重力場の中に有限の大きさを持つ物体があると仮定する。この時、物体表面もしくは内部の任意の位置での潮汐力による加速度は、その位置での実際の重力加速度ベクトルから物体の重心での重力加速度ベクトルを引き算したものになる。

この時、物体は必ずしも公転していなくても潮汐力は発生する。例えば物体が重力場の中を一直線に自由落下するような場合でも潮汐力の作用を受ける。

ある物体が他の物体の重力場によって受ける潮汐力の大きさは以下のようになる。ニュートン万有引力の法則線形化すると、力を及ぼす物体 A が他方の物体 B に及ぼす潮汐力は、近似的には A の中心からの距離の3乗に反比例する。両者の中心を結んだ直線 L 上では、潮汐力の大きさ Ft は以下のようになる:




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