谷山豊によるヴェイユ評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 04:51 UTC 版)
「アンドレ・ヴェイユ」の記事における「谷山豊によるヴェイユ評」の解説
谷山・志村予想の発案者でもある日本の数学者、谷山豊はヴェイユを評して「歯に衣を着せない」、「その批判は辛辣である」、「温厚な大先生方には余り評判は宜しくない」とする一方で「それを一概に排斥しないだけの自由な空気がなかったならば、数学は窒息してしまったであろう」としている。そしてヴェイユの大胆な推測、ハッタリではないかと思われかねない発言に対し「凡眼を以って、天才の思想を云々するのは危険であろう」と記している。谷山はヴェイユの才能を第一はclassicな理論の中から本質を鋭く見抜き、何が、いかに抽象化され一般化されるべきかを問う能力、第二に、それを実行に移す際に山積する障害に対し、挫折したり迂回路を取ることなく、障害を一つ一つ強引にねじ伏せる腕力と息の長さであると評し、「奇麗事が好きで腕力の弱い我が国の多くの数学者」に対する頂門の一針であるとした。
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