視覚処理との関わり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 23:18 UTC 版)
ヒトは空間あるいは自己の運動(self-motion)を認識するために前庭情報と視覚情報の両方を利用・統合していると考えられている。ある種の視覚刺激が引きおこす「自分が動いている」という感覚(ベクション)は視覚による自己運動認識の一例である。 脳幹の前庭神経核には内耳の感覚神経以外にも様々な感覚入力が投射している。視覚刺激に応じてOKRを司るニューロンが活性化することから、前庭情報と視覚情報の統合は脳幹においておこなわれると考えられていた。しかし近年の研究により、目の制御を司らないタイプの前庭神経核ニューロンは視覚刺激に応答しないことが判明した。ゆえに前庭情報と視覚情報の統合はより高次の領域、たとえば前庭皮質において行われると考えられている。
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