複数のフェルミ粒子の系とは? わかりやすく解説

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複数のフェルミ粒子の系

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 23:13 UTC 版)

フェルミ粒子」の記事における「複数のフェルミ粒子の系」の解説

詳細は「同種粒子」を参照 場の量子論から、半整数スピンを持つ粒子2つ入れ替えたとき波動関数符号逆転する。すなわち、同種の複数フェルミ粒子からなる系の全波関数は、いずれかの2個の粒子交換に関して反対称となる。これは系の全波関数をψ、i番目の粒子座標xiとしたとき、 ψ ( … , x i , … , x j , … ) = − ψ ( … , x j , … , x i , … ) {\displaystyle {\psi }(\ldots ,x_{i},\ldots ,x_{j},\ldots )=-{\psi }(\ldots ,x_{j},\ldots ,x_{i},\ldots )} のようにあらわされる。式の左辺右辺とでは i 番目と j 番目の粒子入れ替わっており、波動関数ψの正負逆転している。 このため2つフェルミ粒子について各個波動関数を φ, χ とするとき、2粒子合わせた全体波動関数ψは、単に ψ ( x 1 , x 2 ) = ϕ ( x 1 ) χ ( x 2 ) {\displaystyle \psi (x_{1},x_{2})=\phi (x_{1})\chi (x_{2})} とすると成立しない入れ替えによる符号逆転踏まえて ψ ( x 1 , x 2 ) = ϕ ( x 1 ) χ ( x 2 ) − ϕ ( x 2 ) χ ( x 1 ) {\displaystyle \psi (x_{1},x_{2})=\phi (x_{1})\chi (x_{2})-\phi (x_{2})\chi (x_{1})} と定義される。 仮に2つフェルミ粒子双方同一波動関数をとるとき ψ ( x 1 , x 2 ) = ϕ ( x 1 ) ϕ ( x 2 ) − ϕ ( x 2 ) ϕ ( x 1 ) = 0 {\displaystyle \psi (x_{1},x_{2})=\phi (x_{1})\phi (x_{2})-\phi (x_{2})\phi (x_{1})=0} 2つフェルミ粒子が同じ状態に重複する時は、ψ = 0 以外にないという結果となる。結局フェルミ粒子は、1つの系内のひとつの量子状態複数粒子重複することはない。すなわち、フェルミ粒子パウリの排他原理に従う。 この規則から、熱平衡状態にある同種フェルミ粒子からなる系の従う量子統計導かれ、これをフェルミ=ディラック統計という。

※この「複数のフェルミ粒子の系」の解説は、「フェルミ粒子」の解説の一部です。
「複数のフェルミ粒子の系」を含む「フェルミ粒子」の記事については、「フェルミ粒子」の概要を参照ください。

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