良寛と会う(文政10年秋 30歳)
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「貞心尼」の記事における「良寛と会う(文政10年秋 30歳)」の解説
貞心尼が編纂した『蓮の露』には、良寛と貞心尼が交わした和歌が五十数首、記されている。以下が文政十年秋に木村家別邸で交わした和歌である。(編集中) 良寛が「白たへのころもでさむし秋の夜の月なかぞらにすみわたるかも」と詠っていることから、貞心尼が木村家で良寛に初めて会ったのは、秋となる。 はじめてあひ見奉りて 貞心尼 君にかくあひ見ることのうれしさもまださめやらぬ夢かとぞ思ふ 御かへし 良寛 夢の世にかつまどろみてゆめを又かたるも夢もそれがまにまに いとねもごろなる道のものがたりに夜もふけぬれば 良寛 白たへのころもでさむし秋の夜の月なかぞらにすみわたるかも されどなほあかぬこゝちして 貞心尼 向ひゐて千代も八千代も見てしがな空ゆく月のこと問はずとも 御かへし 良寛 心さへかはらざりせばはふつたのたえずむかはむ千代も八千代も いざかへりなんとて 貞心尼 立ちかへりまたもとひこむ玉ほこの道のしば草たどりたどりに 良寛 又もこよ山のいほりをいとはずば薄尾花のつゆをわけわけ
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