自然におけるカチオン-π相互作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/27 08:34 UTC 版)
「カチオン-π相互作用」の記事における「自然におけるカチオン-π相互作用」の解説
自然におけるビルディングブロックもまた芳香族部分を含んでいる。トリプトファンやチロシンのアミノ酸側鎖やDNA塩基などはカチオン種(金属イオンだけでなく電荷を持つアミノ酸側鎖等も)と結合することができる。ゆえに、カチオン-π相互作用はタンパク質の三次元構造の安定化において重要な役割を果たしている。カチオン-π相互作用の別の役割は、ニコチン性アセチルコリン受容体においても見られる。ニコチン性アセチルコリン受容体は内因性のリガンドであるアセチルコリン(正電荷を有する分子)と、四級アンモニウム塩とのカチオン-π相互作用によって結合する。 また、スクアレン環化酵素による反応の遷移状態であるカルボカチオンの安定化に、周囲の芳香族アミノ酸とのカチオン-π相互作用が寄与していることが示唆されている。
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