羅小黒戦記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/05 13:21 UTC 版)
羅小黒戦記 | |
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ジャンル | ファンタジー |
アニメ | |
原作 | MTJJ(木頭) |
監督 | MTJJ[1][2] |
脚本 | MTJJ[1][2] |
アニメーション制作 | 北京寒木春華動画技術有限会社 |
配信サイト | Bilibili |
配信期間 | 2011 年3月17日 | -
漫画:藍渓鎮 羅小黒戦記外伝 | |
原作・原案など | 木頭 |
作画 | 孫呱 |
出版社 | KADOKAWA |
巻数 | 既刊4巻(2024年2月現在) |
ゲーム:罗小黑战记妖灵簿 | |
ゲームジャンル | トレーディングカードゲーム |
対応機種 | iOS、Android |
発売日 | 2017年7月5日 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『羅小黒戦記』(ロシャオヘイせんき、中国語: 罗小黑战记、拼音: 、英語: The Legend of Luo Xiaohei[3])は、中国の漫画家・アニメ作家のMTJJ(木頭)と彼のアニメスタジオ北京寒木春華動画技術有限会社(寒木春華スタジオ、通称HMCH)が制作したアニメ作品[4]。
原点は、2011年3月17日からMTJJが発表を始めたWEBアニメシリーズ[4][5]。FLASHアニメで作った本作[6]を中国の動画共有サイトbilibiliで公開したところ、作中で描かれる黒猫の妖精・羅小黒(ロシャオヘイ)と人間の女の子・小白(シャオバイ)のほのぼのとした日常が次第に評判を呼び[5]、再生回数7億回超にのぼる[7]人気アニメに成長を遂げた[5][6]。
2015年には外伝漫画が描かれ、主人公である猫のキャラクター、シャオヘイも新浪微博などのSNSサイトのアイコンでキャラクター画像が使用されたりキャラクターグッズが販売されたりするなど、中国アニメを代表する作品に成長した[4][8]。
WEBアニメやキャラクターの人気を受けて出資者が現れ、2019年にはMTJJ自身が監督した同題の劇場アニメ映画『羅小黒戦記』(日本語: 羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来)も製作された[8][9]。
2025年、映画の続編『羅小黒戦記2』の日本版吹替の製作が決定し主演のキャストは続投[10]、前作より2年後の話であると報じられた。同時に当WEBシリーズの吹替も製作・放送されるとも報じられた[11]。WEBシリーズの[1][7][12]吹替は2025年10月から放送予定[7][12][13]。
制作
第1話は、MTJJが節約生活を続けながら半年掛けて1人で完成させた[5]。モチーフとなったのはMTJJがかつて拾って世話をしていた黒い野良猫で、制作費は3000元(約4万6千円)[注 1]だった[5]。
その後、周りにいたアニメーターの仲間たちとともに作るようになった[14]。制作スタッフはごく少数で、作画が3人ほどでトータルでも10人くらいしかいなかった[14]。映画を作る段階で元々いたスタッフの美術学校の同窓生や後輩たちに声をかけてスタッフを増強し、50人ほどの体制になった[14]。
制作会社の寒木春華スタジオは原作者で監督のMTJJ自身が設立した[8]。そのため、スタジオ自体がコンテンツの権利を所有しており、関連グッズなどの収益もスタジオに直接入ってくる[8]。
関連作品
アニメーション映画
2019年にWEBアニメシリーズの本編より4年前のシャオヘイの活躍を描いた前日譚となる映画が公開された[15]。
漫画
2015年より、木頭原作・孫呱作画による外伝的漫画作品「藍渓鎮(ランケイチン) 羅小黒戦記外伝」が発表されている。全ページフルカラーの日本語版がKADOKAWAから発売されている[16]。
映画のさらに過去を描いた外伝的作品で、戦で故郷を失った少女・清凝(チンニン)が、助けてくれた神仙の老君(ロウクン)の弟子となり、医術を学びながら人間や動物の命の価値について悩み成長していく物語[16]。
- 木頭(原作)、孫呱(作画)『藍渓鎮 羅小黒戦記外伝 RAN KEI CHIN The Legend Of Hei』KADOKAWA、既刊4巻(2024年2月26日現在)
- 2021年5月27日発売[17]、ISBN 978-4-04-913563-3
- 2022年2月26日発売[18]、 ISBN 978-4-04-914069-9
- 2023年2月27日発売[19]、 ISBN 978-4-04-914799-5
- 2024年2月26日発売[20]、 ISBN 978-4-04-915421-4
脚注
注釈
- ^ これはMTJJの当時の銀行残高であり生活費だった。
出典
- ^ a b c “「羅小黒戦記」の原点を描く!TVアニメが10月より放送決定 佐倉綾音、潘めぐみ、鬼頭明里らキャストに”. アニメ!アニメ! (2025年8月28日). 2025年8月28日閲覧。
- ^ a b “羅小黒戦記(日本語吹替版) | 声優・キャラクター・あらすじ・アニメ”. コミックナタリー. ナターシャ. 2025年10月4日閲覧。
- ^ “This Week in Anime - Donghua Keeps Getting Better” (英語). Anime News Network (2023年5月11日). 2025年9月30日閲覧。
- ^ a b c “中国のアニメ映画『羅小黒戦記』日本語吹替版が製作決定 出演は花澤香菜、宮野真守、櫻井孝宏”. ORICON NEWS. オリコン (2020年8月27日). 2023年1月9日閲覧。
- ^ a b c d e 金子恭未子 (2020年11月18日). “「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」特集 (1)”. 映画ナタリー. 株式会社ナターシャ. 2025年9月30日閲覧。
- ^ a b “中国アニメ『羅小黒戦記(罗小黑战记)』が大ヒット中 中国アニメが日本アニメを追い抜く日は近い【中国ニュース】”. おたぽる. サイゾー (2019年10月3日). 2025年9月30日閲覧。
- ^ a b c “羅小黒戦記”. Aniplex. 2025年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年10月5日閲覧。
- ^ a b c d 伊藤誠之介 (2020年5月22日). “『鋼の錬金術師』監督が語る、中国アニメ『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』ロングランヒットの訳 (4)”. ITmedia NEWS. アイティメディア. 2023年1月9日閲覧。
- ^ 小新井涼 (2019年12月25日). “今年下半期の密かな話題作:中国発劇場版2Dアニメ「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)」とは”. 読売新聞 2023年1月9日閲覧。
- ^ “「羅小黒戦記2」日本語吹き替え版製作決定、シャオヘイ役は花澤香菜が続投 3月8、15日にEテレで第1作を放送”. 映画.com (2025年3月7日). 2025年3月28日閲覧。
- ^ “「羅小黒戦記」ウェブシリーズの日本語吹き替え版がTVアニメとして放送決定 映画第2作は前作から2年後が舞台”. 映画.com (2025年3月27日). 2025年3月28日閲覧。
- ^ a b “TVアニメ『羅小黒戦記』2025年10月放送決定”. アニメイトタイムズ (2025年8月27日). 2025年8月28日閲覧。
- ^ “本日10月5日(日)放送開始の2025秋アニメ”. コミックナタリー. ナターシャ (2025年10月5日). 2025年10月5日閲覧。
- ^ a b c 伊藤誠之介 (2020年5月21日). “異例のロングランヒット、中国アニメ『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』の舞台裏に迫る中国アニメ『羅小黒戦記』ヒットの舞台裏 (3)”. ITmedia NEWS. アイティメディア. 2023年1月9日閲覧。
- ^ 金沢俊吾 (2020年8月20日). “黒猫を愛でるためだけにアニメを観てもいいじゃないか! 日本でチケット売切が続出した中国発の劇場アニメ『羅小黒戦記』のことを語らせてほしい”. ニコニコニュース. ドワンゴ. 2023年1月9日閲覧。
- ^ a b “「羅小黒戦記」の外伝マンガ「藍渓鎮」日本語版1巻が発売、表紙は描き下ろし”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2021年5月27日). 2023年1月9日閲覧。
- ^ “藍渓鎮 羅小黒戦記外伝 (1)”. KADOKAWA. 2024年12月28日閲覧。
- ^ “藍渓鎮 羅小黒戦記外伝 (2)”. KADOKAWA. 2024年12月28日閲覧。
- ^ “藍渓鎮 羅小黒戦記外伝 (3)”. KADOKAWA. 2024年12月28日閲覧。
- ^ “藍渓鎮 羅小黒戦記外伝 (4)”. KADOKAWA. 2024年12月28日閲覧。
外部リンク
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