結晶構造と機械的性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 19:54 UTC 版)
ジルコニアは室温では単斜晶系だが、1170 ℃で正方晶、2370 ℃で立方晶へと、結晶構造が相転移する。この相転移は体積変化を伴うため、焼結体は昇降温を繰り返すことによって破壊に至る。特に単斜晶から正方晶への相転移では、約4パーセントの体積収縮が見られる。 ジルコニアに酸化カルシウムや酸化マグネシウム、あるいは酸化イットリウムなどの希土類酸化物を固溶させると、構造中に酸素空孔 (Vacancy) が形成され、立方晶および正方晶が室温でも安定、または準安定となり、昇降温による破壊を抑制できる。このような酸化物(安定化剤と呼ぶ)を添加したジルコニアを、安定化ジルコニア(stabilized zirconia)または部分安定化ジルコニア(partially stabilized zirconia)と呼ぶ。
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