紫外線警戒技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/28 04:04 UTC 版)
ミサイルのロケット・モーターは紫外線も放射する。紫外線はそのほとんどが地球のオゾン層や厚い大気層によって吸収されるため、地上ではあまり強い紫外線は存在していない。このため、ロケットモーターのプルームが発する比較的微弱な紫外線でもセンサーが高感度に機能すれば十分にミサイルの検出が可能である。オゾン層や大気層の紫外線の吸収波長は0.3µm以下であり、この特定の波長は「ソーラーブラインド領域」と呼ばれている。赤外線の3~5µm帯での検出と同様に、ロケット・モーターが噴射を終えれば排気プルームも消えてしまうため、紫外線でのミサイルの検出は出来なくなる。このため8~12µm帯の赤外線センサーと組み合わせるなどの工夫が必要となる。紫外線は排気プルームと紫外線センサーとの間でも減衰するため遠距離からの探知は困難である。紫外線センサーの核となるイメージインテンシファイアの光電面材料としてCsTe(セシウム・テルル)がある。
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