第5景 「真夜中」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 06:31 UTC 版)
「ゲーテのファウストからの情景」の記事における「第5景 「真夜中」」の解説
(欠乏、罪、憂い、困窮、ファウスト) ファウストが超自然の霊との対決の結果、呪いを受けて盲目となる場面。真夜中の闇に4人の灰色の魔女たち(「欠乏」、「罪」、「憂い」、「困窮」)が現れる。「憂い」は煙となってファウストの城に忍び込み、自室で待ち受けていたファウストと対話を交わす。「憂い」はファウストを支配しようとするが、ファウストは敢然とこれを拒絶する。「憂い」は呪いを吐きかけて消える。「人間は一生の間、めくらなのだ。さあ、ファウストよ、お前もついにはそうなれ!」。フルートの虚ろな響きが魔女の呪いの妖気を象徴する。盲目となったファウストのモノローグ「夜が深く、深く、忍び込んでくるようだ。心の中には、しかし光が輝く」。不屈のファウストはこの光を頼りに、かねてから志していた理想の楽園を地上に築くことを決意する。
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