第470話 東ドイツの残骸 / 2007年3月
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ボン自由大学のユルゲンス教授は東ドイツ史の研究者だった。ユルゲンスは、死期が近いロシアのカレリン大佐にインタビューしていた。東ドイツの末期、カレリンはKGBの幹部で、東ドイツ政府が握る極秘のファイル「Sファイル」をルーマニアに、さらにロシアに輸送するよう指示を受けた。このSファイルとは、「旧東ドイツ時代、ロシアKGBと一心同体だった秘密警察“シュタージ”に協力していたスパイたちの名簿」であった。さらに、ユルゲンスはこれとは別物の、ゴルゴ13のミッションの記録である「Gファイル」も同時に入手する。KGBの落ちぶれたエージェントが恐喝のネタにとSファイルを強奪しようと動き始め、一方、Sファイルに自分の名が載っているVIPは、ゴルゴ13にSファイルの抹殺を依頼する。
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