端攻めの例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 15:14 UTC 版)
端攻めは非常に多く存在するが、その中で以下に代表的な攻撃例を示す。 △持ち駒 歩 ▲持ち駒 歩図は▲1四歩まで1-1図 矢倉の端攻め例 △持ち駒 歩 ▲持ち駒 歩図は▲1三歩まで1-2図 矢倉の端攻め例 △持ち駒 歩3 ▲持ち駒 香図は▲1三角成まで1-3図 矢倉の端攻め例 これは矢倉戦のケースで、先手陣のように▲1五歩-1八飛-1九香型と、香車の頭に飛車を構える陣形の状態に、図のように仮に後手が中央から△5五歩~5五飛と歩交換してくれば、▲1四歩△同歩▲1三歩の端攻め攻撃が生じる。これを△同香ならば図のように▲同角成と角を切ってからの▲5六香が生じている。この▲1五歩-1八飛-1九香型の攻撃態勢では相手の飛車先交換以外でも、布陣を組んだ側の持駒に歩が一枚入ると、常に▲1四歩△同歩▲1三歩の端攻めが生じている。以下△同香には▲同角成△同桂▲1四飛△1二歩となるが、後は飛車を引いておいてからの▲1四歩がある。 △持ち駒 桂 ▲持ち駒 銀歩2図は▲9五歩まで2-1図 美濃囲いくずし △持ち駒 桂歩 ▲持ち駒 銀歩図は▲9三歩まで2-2図 美濃囲いくずし △持ち駒 銀桂歩2 ▲持ち駒 銀 図は▲8六桂まで2-3図 美濃囲いくずし これは有名な美濃囲いを崩す端攻め局面例で、居飛車舟囲い急戦側に、持駒に桂馬と歩が2ないし3枚になると生じる。 図のように先手が▲9五歩△同歩に▲9三歩とする。放置すると次は図の場合は質駒の桂馬を▲4五銀と取って、△同歩に▲9四桂があるので△同香とするが、以下▲9四歩△同香で、やはり桂馬を手に入れて▲8六桂と打ち、やはり次に▲9四桂を狙う。この場合「桂先の銀」△8五銀は▲4五飛が生じており(▲7七桂△8六銀▲同歩もある)△9三銀の受けでは▲8五銀の足し算攻撃が生じている。一方で美濃囲い側の持駒に銀の他に香車があると、▲8五銀でも△9一香と足し算の受けが可能。 図の先手の陣形で桂馬が7七に跳ね、持駒が桂と歩一枚の場合でも▲9五歩△同歩▲9三歩がある。以下△同香に▲8五桂があり、次に▲9三桂成を狙う。▲8五桂に△9四香ならばそこで▲8六桂打が生じる。また持駒の歩が3枚ならば図の▲9五歩△同歩に▲9二歩から打つ手もある。 この▲8六桂打(△2四桂打)や▲6六桂打(△4四桂打)の控え打ちに、もう一枚桂馬が持駒にある場合は▲7四桂打△同歩▲7四桂△7三玉▲8二銀などの手順で美濃囲いを攻略する指し方もあり、これは継ぎ桂(つぎけい)、つなぎ桂とよばれる。 また玉頭位取りのように、先手▲7六(後手△3四)に銀があると、おなじように端攻めから相手の香車を△9四(▲1六)に吊り上げてから▲7六銀~8五銀と銀を進出させる順がある。
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