空素沼奉納句帖
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1825年(文政8年)空素沼に干ばつの雨乞いをしたところ霊験あらたかであった。それで竜王信心の請中祭が始まった。僧の茂木文柳はもともと病気がちで竜王に祈っており、また蕉風を学んでいた。彼は藩の俳人の一人一句の優れた句を集めて竜王に奉納することにし、まとめられたのが空素沼奉納句帖であり1825年(天保2年)のことであった。空素沼奉納句帖は秋田藩の各派の句が網羅され、当時の秋田の俳人がわかる。初願者は瑞龍和尚と後槻長老、催主が既斎文柳、補助は高広亭児鶴。序文は渭虹(土肥秋窓)。出句は193人で現在は秋田県立図書館に収蔵されている。 雲を呼ぶ神ぞ此神夏の雨 - 土肥秋窓 夕虹や一トかたならぬ秋のいろ - 茂木文柳 鶏頭やこれにも花の八重一重 - 高広亭児鶴 降る雪の中に見分つ烏沼 - 秋山御風 散ることをやくなやうなり山桜 - 山県吾風(俳絵もよくした) 暮るるとも思はで歩行く花埜哉 - 三輪翡羽(能代の女性俳人) 灯火のきつて奥あり梅の花 - 高橋柳枝(本庄の俳人)
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