税制改正案の骨子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/16 06:50 UTC 版)
「公益法人制度改革」の記事における「税制改正案の骨子」の解説
2008年1月23日に国会に提出された税制改正案(所得税法等の一部を改正する法律案)においては、新公益法人については以下のような骨子となっている。 非本来事業(「収益事業等」)の(法人税法上の)収益事業について課税。本来事業(「公益目的事業」)については、収益事業34業種にあたっても、非課税。 税率は30%。ただし、所得額800万円までは22%。 みなし寄付金の控除上限は、100%。 利子の源泉所得税は、非課税。 寄附者は所得控除を受けられる(特定公益増進法人、認定特定非営利活動法人と同様)。 相続財産を贈与した場合、非課税。 取得時から寄附時までのいわゆる含み益を含んだ資産を譲渡した場合、含み益分についての所得税が非課税。 なお、(公益認定を受けない)一般社団・財団法人については、(1)完全非営利、(2)共益型は収益事業課税、それ以外は全所得課税(「普通法人」)とされている。 新公益法人については、本来事業がすべて非課税となるので、従来の特定公益増進法人、認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)よりさらに有利な扱いであり、一般社団制度には出資金にあたる基金制度が創設されたこととあわせて、いわゆる社会的企業(ソーシャル・エンタープライズ。「エンタープライズ」は営利企業に限られないため「社会的事業体」と訳されることもある。)の受け皿として最有力になるとする見方が提出されている。また、非本来事業(「収益事業等」)の利益の100%まで非課税の公益目的事業へのみなし寄附が可能となったので、本来事業の赤字を非本来事業の収益事業の黒字で穴埋めするタイプの事業モデルの法人にとっても有利と指摘されている。
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