砒素(As)
砒素の地殻中の存在量は1.8mg/kgで多くは硫化物として産出します。海水中には2μg/リットル程度含まれていますが、一般河川にはあまり含まれていません。しかし、温泉水など火山地帯の地下水には数十mg/リットルの高濃度で含まれていることがあります。砒素は昔から毒薬として知られてきましたが、現在では半導体の原料、医薬品、農薬、防腐剤など広く利用されています。人体への影響としては、皮膚の色素沈着、下痢や便秘等があります。砒素中毒による事故としては、乳分の安定剤への砒素混入が原因とされる森永砒素ミルク事件(昭和30年)があります。また、鉱山操業時の環境汚染が原因とされる慢性砒素中毒が宮崎県土呂久鉱山及び島根県笹ヶ谷鉱山の周辺地区で発生しています。環境基準値は、「0.01mg/リットル以下」と定められています。
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