眼球鉄症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/05 01:49 UTC 版)
眼球鉄症(英:siderosis、独:Siderosis bulbi)は鉄錆症ともいう。鉄片が眼球内に侵入した場合、第一鉄イオン(Fe2+)となって溶出し、眼球組織内に浸潤、沈着して特有の鉄錆色が認められるようになる。角膜、水晶体にも沈着するが、網膜に浸潤すると夜盲といわれる暗順応の遅延した状態を引き起こし、やがて失明に帰する。緑内障を続発する場合もある。鉄片異物の侵入後、発症までには2、3週間から1、2年を要するが、最も早く異常を確認できるのは網膜電図においてである。鉄片異物を除去した後も異常網膜電図が改善されない場合はキレート剤を用いて第一鉄イオンを無毒化する。
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