病変の記載法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/28 03:06 UTC 版)
狭窄病変が認められた場合、AHAの基準に従い狭窄度を記載する。25%以下の狭窄は25%狭窄とし、26から50%の狭窄は50%狭窄とする。51から75%の狭窄は75%狭窄とする。76から90%の狭窄は90%狭窄、91から99%狭窄は99%狭窄とされる。75%以上の狭窄を有意病変とするが、左主幹部の狭窄は50%以上で有意とする。病変の形態はACC/AHA分類に従い分類される。90%以上の高度狭窄が見られた場合はその末梢の灌流状態、側副血行路の発達度を評価する必要があり、TIMI分類を用いることが多い。 灌流度(grade)TIMI側副血行レントロープ側副血行路3 素早く順行性に造影され、造影剤の消失速度も速い 良好 側副血行路から心外膜側冠動脈が完全に造影される。 2 末梢まで順向性に造影されるが造影遅延あり 中等度 側副血行路から心外膜側冠動脈が一部造影される。 1 冠動脈内に造影剤が停滞し、末梢まで造影されない 不良 側副血行路は造影されるが心外膜側冠動脈は造影されない。 0 病変の末梢へ造影剤が入らない なし なし 再灌流療法を行った後はmyocardial blush gradeを用いて評価する。これは冠動脈の閉塞が解除されても末梢の心筋レベルでの血流が回復しないことがあるからである。 grade血流0 造影剤による心筋染影なし。もしくは心筋が濃染し長時間残存する場合(造影剤の血管外漏出)。 1 造影剤による心筋染影がわずかにみられる。 2 造影剤による心筋染影が中等度にみられるが、非梗塞血管領域染影よりは薄い。 3 造影剤による心筋染影が正常にみられ非梗塞血管領域染影と同等である。
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