環鎖互変異性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 18:51 UTC 版)
環鎖互変異性はある鎖状分子が可逆な閉環反応が可能な場合に起こる互変異性である。この場合、鎖状化合物と環状化合物が互変異性体となる。この互変異性を起こす代表的な例は4-ヒドロキシケトン(またはアルデヒド)、5-ヒドロキシケトン(またはアルデヒド)で分子内ヘミアセタールの形成によってラクトールと互変異性を起こす。通常はラクトールの方が安定である。 ペントースまたはヘキソースはこの構造を持つため、鎖状化合物と環状化合物(5員環の場合にはフラノース、6員環の場合にはピラノースと呼ばれる)の間で互変異性がある。 分子内ヘミアセタールの形成の際には新しく不斉炭素が生成するため、生成する互変異性体は1対のエピマーとなる。このエピマーはアノマーと呼ばれる。
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