狭義全順序
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 09:23 UTC 版)
任意の(広義)全順序関係 ≤ に対し、それに付随する非対称(従って非反射的)な狭義全順序 (strict total order) と呼ばれる関係 < が存在する。これは次の互いに同値な二種類の仕方で定義することができる。 a < b ⇔ a ≤ b かつ a ≠ b a < b ⇔ b ≤ a でない 後者は、関係 < が ≤ の補関係(英語版)の逆関係であることを意味するものである。 性質: 推移律:a < b かつ b < c ならば a < c 三分律(英語版):a < b または b < a または a = b の何れか一つのみが成立する。 恒等性を付随する同値関係とする狭義弱順序(英語版)である。 推移的かつ三分的な二項関係 < が最初に与えられたとき、そこから(広義の)全順序 ≤ を定めることも、次の同値な二種類の方法 a ≤ b ⇔ a < b または a = b a ≤ b ⇔ b < a でない でできる。 他にも2つ、これらの補関係 ≥ と > を考えることができ、四つ組 {<, >, ≤, ≥} はどれからでも他の3種類を導出することができるから、集合が全順序付けられることをいうのにいずれの関係を用いて定義・記述してもよい(特に広義か狭義かは記号で区別できる)。
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