熱力学からの発展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 01:41 UTC 版)
「ファントホッフの式」の記事における「熱力学からの発展」の解説
ギブズの自由エネルギー(英語版)の定義 Δ G ⊖ = Δ H ⊖ − T Δ S ⊖ {\displaystyle \Delta G^{\ominus }=\Delta H^{\ominus }-T\Delta S^{\ominus }} (Sは系のエントロピー)とギブズの自由エネルギー等温式 Δ G ⊖ = − R T ln K e q {\displaystyle \Delta G^{\ominus }=-RT\ln K_{\mathrm {eq} }} を組み合わせると、以下の式が得られる。 ln K e q = − Δ H ⊖ R T + Δ S ⊖ R {\displaystyle \ln K_{\mathrm {eq} }=-{\frac {\Delta H^{\ominus }}{RT}}+{\frac {\Delta S^{\ominus }}{R}}} 変数Tに関するこの式の微分によりファントホッフ式が得られる。 ΔH⊖およびΔS⊖が一定であるという条件で、上式は 1/Tの線形関数としてのln Kを与え、ゆえにファントホッフ式の「線形形式」と呼ばれる。したがって、標準エンタルピーおよびエントロピー変化が実質的に一定であるほど温度範囲が小さい時、温度の逆数に対するこの式の自然対数のプロットは直線を与える。この直線の傾きに気体定数Rを掛けることで反応の標準エンタルピー変化が得られ、切片にRを掛けることで標準エントロピー変化が得られる。
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